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ついに殺ったか?


『ボゴッ・・・ボゴボゴッ・・・バッ』


「ぺっぺっ、あークソーー巻き込まれたかぁ~~」


『ボゴ・・・ボゴボゴボゴ・・・ザバッ』


「ウサギ共は・・・どうなったんだ!?」


 ジョージは土から上半身を出す。

 そして、口の中に入った土を吐き出しながら悪態をついた。

 アレリオも、土砂から這い出て周囲を確認する。

 周囲にあるのは、岩山鬼ウサギの死体が二体あるのが視認できた。



「死んだか・・・・・・」


 アレリオはそう言いながら、岩山鬼ウサギの死体を見つめる。


 右の一体は大岩の下敷きになり、潰されて、凄い形相でこちらを睨んで事切れていた。

 左のもう一体の方は、土砂に巻き込まれている。

 その体は右半分のみ地表に露出して、沢山の岩と小石に頭を覆われ窒息死していた。



「おーーいっ! 二人共ぉーー無事なのーー」


「無事ですかあーー無事なら返事をっ!」


『ドサッ、ドザァッ』


 ミリカとシャリル達は遠くから叫んで、ジョージとアレリオ達を探す。

 その声を聞いた岩山鬼ウサギが土砂の中から約三体も姿を表した。



「グルッグルルル」


「グルルルッウ」


「グルルルグルルルゥ」


 奴等は、近くに居るジョージとアレリオ達を見つけると直ぐに動く。

 二人を目掛けて、飛び跳ねつつ踏み潰そうと襲い掛かる三体もの岩山鬼ウサギ達。



「ま~だ生きていたか・・・全くしつこい奴等だっ!」


「また鼻を、叩っ切りつけてやりますか」

       

 ジョージとアレリオ達は仕方なしに再度、岩山鬼ウサギ達に対峙する。



「グルルルッ」


『パァン』 


「ギャッ?」


 ジョージとアレリオ達に襲い掛かろうとしていた岩山鬼ウサギ達。

 奴等は突如右側面から銃撃を受ける。

 更に、投石や魔法や弓矢が飛んでくる。



『バァンッ』


『ヒュウゥゥ』


『ボンッ』


『ガン』


 連続して、様々な音が遠くから攻撃と共に聞こえてきた。



「なんだ?」


「さあ?」


 ジョージとアレリオ達が、銃弾や魔法が飛んで来た方へ視線を向けた。

 すると、百メートルくらいの距離から大勢の人間が援護攻撃を行っていた。



「グウエエェッ!」


「グアォォッ!」


 そして、岩山鬼ウサギ達は何十発もの銃弾と魔法を巨体に浴びた。

 その攻撃によって、遂には地面に巨体を横に倒し、絶命する事と成った。



「おーーい、無事なのかあ?」


 男の声が、ジョージとアレリオ達に遠くから届く。



「あんた等のおかげで無事だあーー!!」


 ジョージは、返事を男に返す。



「ジョージ様、あいつら俺達がアンデッドだって気付いてないのでしょうか?」


「ああ恐らくな、俺達から遠く離れている上に、この暗闇じゃあ~~こっちの姿が人間じゃないことは分からないだろうな」

  

 アレリオとジョージ達。

 彼等は、遠く離れた場所から助けてくれた大勢の人間の集団を見つめながら話す。



「二人とも、早く後ろに下がって」


「御早く負傷者の振りを」


 ジョージとアレリオ達が話していると、ミリカとシャリル達が後ろから現れる。

 彼女達は、二人に後ろに下がって負傷者の振りをさせる。



「おいっ! どうして後ろに下がれって言うんだ」


「あんたねぇ~~顔を見られたら、どうすんの? その為に後ろに下がれって言ってんのよっ!」


「そうです、ジョージ様、さあ早く包帯を頭に巻いて下さい」


 文句を垂れるジョージに、ミリカとシャリル達は理由を説明する。



「そう言う事かっ? 分かったよ」


「さあ、アレリオも早くシャリルに包帯を巻いて貰いなさい」


「はい、ミリカ様、俺も手当てを受けに行きます」


 ジョージは訳を理解して後ろに下がり、手当てを受ける振りをする。

 ミリカは、アレリオにもそうする様に言った。

 そして、人間達の集団の中から二名程、四人に近づいてくる。

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