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丘の上の死闘


 岩山鬼ウサギの突進は、ジョージ達四人を横へ弾き飛ばした・・・のではなく。



「あっぶねぇーー? もう少しでギャグ漫画みたいに吹き飛ぶ所だったぜ」


 ジョージ達四人は、横へ飛ぶ事によって、間一髪で難を逃れる。

 それは、岩山鬼ウサギの猛突進を避けたのだった。


 そして、五匹の岩山鬼ウサギは四人を円を描くようにと囲む。

 奴等は、こちらを凶悪な顔で睨んで、ぐるぐると回りながら様子を伺っていた。



「どうする・・・このままだと逃げられなさそうだし」


 ミリカは岩山鬼ウサギに細剣レイピアを向けそう言う。



「ジョージ様、囲まれましたが何か策は有りますかっ!?」


「狩りで獲物を仕留める筈が・・・私し達が獲物共のエサに・・・なるわけには生きませんよね」


 アレリオは叫び、シャリルはそう言うと雷撃魔法を放つ。



「サンダーショット」


「くっ! こいつら、図体の割には動きが早くて面倒な奴等だっ!!」


 岩山鬼ウサギはそれを軽く避ける。

 ジョージは奴等を手強い敵だと思った。


 そして岩山鬼ウサギ達は一斉に動き出す。

 奴等は円の中心に居るジョージ達へと飛び掛かる。

 太くて鋭い鉤爪を、右腕を上げて押し潰すように切り刻もうとする。



「今よっ! 魔法を放って、フレイムボールッ! 放ったら直ぐに爪攻撃を避けてぇっ!!」


 ミリカは火炎魔法を放ち。

 そして、ジョージとシャリル達も魔法を放つ。



「わあったよ、ダークボール」


「はいっサンダーショット」


 ジョージ達は、魔法を一発二発放ち。

 また横へ飛び跳ねて、岩山鬼ウサギの爪を避ける。

 奴等は二人の魔法攻撃を喰らっても大したことは無い様な態度を示した。

 奴等は魔法の当たったうなじを猫や犬の様に後ろ足で掻く。



「魔法が当たっても、きかないだとっ!?」


 アレリオは、驚いて言ったが。

 直後、バラバラに別れた四人を、岩山鬼ウサギ達がそれぞれ襲う。

 今度は大きな顎を開き、ジョージ達を丸飲みにしようと。

 その巨体を土煙を上げながら走らせる。



「不味いっ! あのウサギ野郎に丸飲みにされるっ! みんな口だっ! 口の中を狙えっ! ダークボール、ダークボールッ!!」


「口内が弱点なら、俺は剣でっ!」


「分かったわよっ! 口の中ねっ! フレイムボール、フレイムボール、フレイムボール」


「ジョージ様、そこが弱点ですね? サンダーショット、サンダーショット」


 ジョージは岩山鬼ウサギの口の中を目掛けて魔法を放つ。

 アレリオは長剣による口内への攻撃を行った。

 そして、ミリカやシャリル達も魔法を放って抵抗する。



「ギアァァァァ」


「ギァァァァ」


 四人の攻撃を受けた、岩山鬼ウサギ達は悲鳴を上げて口を両手で押さえる。

 そして、ジョージは・・・。



「今だ、逃げるぞっ!?」


 闘争ならぬ逃走を開始した。

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