この先は、ナトゥーラスプラッツ・コーリティシラン&メルケネス
冷たい空気が、夜風となって、吹きすさぶ中、ジョージ達は街道を進む。
そして、同じような景色が続くが、彼らは右側に立て掛けられた看板を見た。
白い看板には、こう書かれていた。
ここから先は、ナトゥーラスプラッツ・コーリティシラン。
さらに行くと、メルケネス。
「この先に町があるようだな?」
「そうね? 行くしかないわ…………」
ジョージとミリカ達は、看板を過ぎていき、やがて、新たな地形を目にした。
右側には、大きな湖と川があり、池の後に駐車場らしき土が見える。
また、先ほどよりも、さらに大きな池が、左側にもあった。
この当たりは、池や沼が多い。
「沼地……と言うより、湿地帯なのか? ナストなんちゃらが見えてきたな」
看板があったので、ジョージは目的地に向かう場中継地点だと分かった。
ここは、右側に巨大な湖があり、左側には川と駐車場があり、何台かの幌馬車が見えた。
そこを過ぎると、右側に民家や宿谷のように見える白くて、大きな建物が木々に囲まれていた。
もちろん、そこには依らずに、曲がり道を行くことなく、街道を進んだ。
「何も景色は、変わらないな」
「本当にね?」
ジョージとミリカ達は、巨大な湖に沿って、街道を進んでいるが、相変わらず景色は変わらない。
あるのは、木々に囲まれた道だけだ。
それらを過ぎると、白い農家の家が、何軒か左側にある森林に、存在することが確認できた。
さらに、進むと、また巨大な湖が見えてきたが、流石に見飽きたと景色だと皆が思った。
「工事現場か? 森林伐採か? 土木建築か?」
「何だって、言いわ…………」
ジョージとミリカ達は、右側に駐車場とは違い、かなり整地された場所を見つけた。
さらに進むと、左側に駐車場らしき土と、家が一件だけ見えた。
そこを過ぎると、右側にも広い駐車場に何軒かの建物が見える。
まん中の大きな建物は倉庫らしい。
ここは、農家が所有する倉庫なのか。
土木業者が所有する土場なのか。
そこを過ぎると、また右側に何軒かの建物がある。
牛舎らしき建物や小さな家が見えたので、ここは農家だろうと思えた。
「ここが、メルケネスだわっ! 看板があるっ! けど、町や村と言えるほどの規模じゃないわね」
「ここが、メルケネスだったのか?」
ジョージとミリカ達は、メルケネスを抜けても、ひたすら同じような景色を眺めるしかない。
彼等は、右側を見ると道路に平行して流れる川を見る。
場所によっては、緩やかな蛇行を描く川はU時型に曲がり、道路の直ぐ横を流れている。
左側を見ると、綺麗に揃えられたように木が生えている森がある。
林業の人たちが手入れして、植林した森が存在した。
そして、彼等は正面を眺めると、両側を挟むように連なっていた谷間が小さな山から丘となっている事に気づく。
その丘は、何処までも続いていたが、谷間ほど威圧感や圧迫感はなかった。
「まるで、川は豚のしっぽ見たいにグルグルだな」
「こっちは森林組合の人が植えたのね」
右に剃れた川の先は、二手に別れており、島を作るようなっていた。
また、そこより後の流れは複雑な形状になっている。
直ぐ側には、小さな池もある。
何処までも続く手入れされた森林。
雑草が生えているとは言え、馬車が入っていけるように所々に切れ目のような開けた場所がある。
と言った事実から、森に生えた木々は人が手を加えているのだろうと、ミリカは思った。
左側の森は、道路から少し離れており、宿谷が立てた看板が見えた。
「何の看板かしら?」
「行けば分かるだろう?」
そう言って、ジョージとミリカ達は、右側に見えた看板のある場所を過ぎて、馬で通過した。
右側にあった川は、またもや巨大な湖に繋がっており、そこには宿谷を中心とした村があった。




