★ 女傭兵が苦悶する時間は続く・・・
「さて、これから毎日地獄を味わって貰うんだけどさ? 貴女を仲間化させるのは、まだ先だから安心してね~~」
「はぁ?」
ミリカは、まだトリーネを籠絡するには時期尚早だろうと考えている。
今まで人間から仲間に変えた女アンデッド達は皆時間をかけて悪堕ちさせた。
なので、今回も非情に長く時間をかけて、甘美な百合世界へと、堕落させる気なワケだ。
「まあ、しかし、今日はコレくらいにしといて上げるわ? 私達も疲れたし・・・」
「えぇ~~♥️ お姉さま、まだまだ相手にし足りないわぁ♥️」
「そうですよぉ? もっと、遊びましょうよ? ねっ♥️ トリーネ♥️」
あと、数時間で朝日が昇る時間帯に成ってしまう。
そうなると、アンデッド達は皆眠らなくては成らない。
ミリカは、それを考慮して、トリーネの調教を止めて続きは明日に行おうと考えた。
「何を勝手な事を言っ!? ひゃああっ!!」
「ダーーメッ!! お姉さまに逆らったら私達が、お仕置きしちゃうぞっ♥️」
「そうそう、逆らわない方が身のためだぞ~~♥️♪」
トリーネに蛸足の如く絡み付き、スルスルと両手で擽る、アンデッド達。
右側からは、ヴィカが頭をスリスリと撫でつつ、左頬を摩る。
左側からも、ファビアンが首筋に細指を這わせつつ、右脇を突っつく。
こうして、トリーネは余りにも体が刺激されたので、ビクビクと身を震わせる。
「まあ、だったら遊びたい人は遊び続けてれば、いいわね? ・・・じゃあ、私は寝るわ、楽しみは後に取って置くタイプだしぃ?」
「じゃあ、私もお姉ちゃんと添い寝するっ!!」
「あ・・・お姉さまっ! 待って下さい?」
「私達も寝るわ?」
ミリカが、ワゴン馬車から去ろうとすると、何人か他の仲間たちも後に続いてゆく。
キャロルは急いで走りだし、シャリルも慌てて歩きだす。
ニウも、眠たそうに欠伸をすると、三人の後を追って行く。
「んん、私はまだ遊び足りないから捕虜に対する拷問を続けるわ」
「私もぉーー♪」
「そうね? まだ、私等は遊んでましょうかっ♥️」
シニッカが、捕虜であるトリーネと遊んでたいから、マッサージを継続すると言った。
それを聞いた、ヌルとファビアン達も、彼女と同じく拷問を続けようとする。
まだまだ、三人は女傭兵を弄り足りないらしいので、執拗な擽り責め続けるようだ。
「ふぅ~~♪ ウフフッ♥️ 皆さんが、そう言うなら私も、もう少しだけ、トリーネと楽しく凄そうかしら?」
「そうした方が、親しい人とも触れ合えるし、トリーネちゃんも幸せかもねぇ♥️」
「くぅ・・・お前ら、黙れっ! て言うか、オラフィアッ! 覚えておけよっ! 絶対に、ここから抜けだしてやるからな」
オラフィアは、左側からトリーネに吐息を吹き掛けつつ語る。
ヴィカも目を細めて、両脇を人差し指で、くるくると摩る。
それらの責めに耐えながら、トリーネは彼女たちに威勢よく怒鳴る。
が、しかし、そんな程度で女アンデッド達が挑発されるワケでも無い。
「・・・その時は、俺が大勢の人間たちを援軍に連れて来てやる、覚悟しておけっ!!」
「ハイハイ、分かった、分かったっ!」
「いいから黙ってなさいっ!」
脱走を諦めていない、トリーネは未だ強気な発言を口から連発させる。
ファビアンとシニッカ達は、自分たちを前にしても、衰えぬ彼女の戦意に呆れてしまう。
「まあ、うるさい女だこと・・・躾がなって無いわねぇ?」
「じゃ、コレを口にぃ~~突っ込んじゃいまーーすっ♥️」
「ああ、それ良いわねぇ~~♥️ トリーネちゃんは大好きなワケだし♥️」
「むぐっ!? もがもが、ぐががっ!! うごげ・・・・・・」
ヴィカは、一旦トリーネから離れると、口元を右手で覆い嗤う仕草を見せる。
ヌルも、楽しそうに笑いながら、何処からか取り出した酒瓶の栓を抜いた。
酒瓶の中身は、ノルウィン産蒸留酒である、アクアヴィットだ。
それを、ヌルは嗤いながら一気にトリーネの口に突っ込ませた。
そうして、無理矢理ゴクゴクと喉を鳴らさせつつ、彼女に酒を飲ませたのだった。
オラフィアも、その様子を愉しげに眺めつつ、笑みを浮かべていた。
当のトリーネは、強引に飲まされたとは言え、大好きな酒が口に入った。
だから、唇から一滴も溢さないようにと、息苦しいのも我慢して、全て飲み込んだ。
「 ・・・ぐぅ? てか、オラフィア? 田舎で暮らしてたはずなのに、何故アンデッドになんか成っちまったんだよ?」
「すごっ! アレを全て飲み干したわ・・・」
「ヤバすぎね、これは流石の私等も退くわ・・・」
「無理矢理に飲ませたのに、全部を飲みきるとは・・・」
アレだけ酒を一気飲みさられたにも関わらず、ケロリとした顔のトリーネ。
まるで、何事も無かったかのように平然とする、彼女を前にした、女アンデッド達は驚く。
ヌルは、ドン引きしながらアクアヴィットの瓶を抱えた両手を下げる。
ファビアンも、酒を飲みきれず口から吹き出すだろうと思っていたが、予想が外れた事に驚く。
ヴィカも、二人と同様に余りにも強いトリーネのアルコール耐性には呆然とした。
「彼女は、自他ともに認める酒豪ですからね? それより、トリーネ? 今から、それを語るわ」
オラフィアは、何故自分が悪堕ちしてしまい、アンデッド化したのか。
何の為に、ミリカ達とともに旅しているワケかを語り始めた。




