食事しながら新しい仲間のことを?
「ん~~~~? 困ったわねーーーー?」
「どうすっかな? どうすっかな~~?」
悩み、悩み続ける、ミリカ。
同じく、困りはてる、ジョージ。
「まっ! 考えても仕方がないな? それよか、明日に備えて俺達は飯の後に色々すっからな」
「そうね、じゃあ~~さっき言った通り、私達は食後に捕虜の相手をねっ!」
凄まじく悩んでいた、ジョージとミリカ達だったが。
コイツらに良い案が浮かぶほど、優れた頭脳はない。
所詮は、脳細胞が死滅して活動しなくなった、頭の可笑しなアンデッドだ。
だから妙案を期待する方が間違っている。
「ああ、分かった、てか飯にしよう」
「もう、みんな用意しているでしょうし?」
ーーと、いつまでもグダグダしていても無駄だと考えた、ジョージとミリカ達。
二人は、話を止めて後ろに振り向くと馬車の方へと歩いて行った。
その後、ジョージとミリカ達は飯を食う。
「今日は、簡易な飯にしよう? 本当はきちんとした飯を食いたいが、俺達はアンデッド・・・」
「そう、アンデッドゆえに正体がバレたら不味いし?」
「リーダー、ミリカ様、明日は外で食事しましょうか?」
「人が来ない場所ならば、我々が食事をしても大丈夫なはずです」
洞窟の最奥を、ジョージとヴィカ達が暗黒魔法により、連続攻撃した事で拡張された空間。
そこでは、アンデッド達が勢揃いして食事を取る。
木箱や樽を並べた上に、木の板を置いた簡易テーブルに並ぶ料理と仲間たち。
ジョージとミリカ達の正面には、仲間達が並んで座っている。
右側には、アレリオ達、男連中が。
左側には、シャリル達、女連中が。
「しかしな~~厄介な魔物がよってくるかも分からんし」
「見張りならば、我々が居るじゃないですか?」
「人が来る場所でも良ければ、キャンプのために開かれた場所は?」
「道の途中にある土が見える場所とか、湖や沼の側・・・これらはキャンプ場だったり、旅人が馬車を停める休憩場所だったりするが?」
敵の出現を心配するジョージだが、アレリオは警戒さえ怠らなければ、大丈夫だと説得する。
この土地に元から住んでいた、オラフィアもキャンプ場で休む事を提案した。
道中に点在する開けた場所、それから水辺に作られた広い場所は休憩所だと、マグヌスは説明する。
「そうだな、山や森の中ならば見張りをな? キャンプ地や休憩スペースなら人は来るが安全だし?」
「じゃあ、明日はさ? それらのどっかで食事にしましょうよっ! 街道に近い湖の畔とかなら魔物も人も来ないだろうし~~」
仲間達の言うことを聞いて、それなら安全だろうと考える、ジョージ。
ミリカも簡易の御飯より、広々とした場所で豪勢な食事がしたいと言う。
「分かった、分かった? じゃっ! 適当な場所で明日は食事な?」
「リーダー、お姉さま・・・話があるんですが」
ジョージは、いきなりシニッカの声を聞いて驚いた。
「何だ?」
「え、何が?」
「実は・・・私の知り合いで、昔の傭兵仲間なんですけど、手紙を出したら合流できないかと」
ジョージとミリカ達は、どんな質問があるのかと、シニッカに聞くと知り合いに関してだと答えた。
「そうか、戦力増強は必要な事だからな」
「なるほどーー新しい仲間を増やすのねっ!!」
それを聞いた、ジョージは仲間が増えるのかと思い、ミリカも興奮する。
アンデッドの菌が持つ増殖本能からか、二人とも新しい仲間と聞くと歓喜した。




