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「凄い数だ・・・」
「ついでに、グリーン・リザードとカッターバードの骨もお願いね?」
驚いている店主の前で、キャロルは他に骨も買い取るように頼む。
「コレもね・・・分かった、買い取ろう」
結局、店主は骨を買い取った。
魔物の骨は作物の肥料などに使える。
砕いて畑の土に混ぜれば、作物はよく育つ。
魔物の骨には、多く魔力が含まれる。
それが畑の土の土壌を肥させる。
だから、何処の店でも、それなりに高い値段で骨を買い取るのだ。
「毎度あり~~」
「じゃあねーー」
店主が礼を言うと、キャロルは店から出ていく。
結局、アンデッド達は骨を売って獲た金で、弾薬と矢を大量に購入した。
そのお陰で、店主は笑顔だった。
道具屋での買い物を終えた六人。
彼等は、次の店である隣にある魚屋に行く。
そして、魚屋へ着くと、木製の扉を開いて中に入る。
「いらっしゃ~~い? 何が欲しいんだい? 見ての通り、魚は大量だからね、アハハ」
痩せた女性店主が、六人を出迎えた。
店内には、左右の壁際に長いテーブルが置かれていた。
右側のテーブルには、ストックフィッシュが並ぶ。
ストックフィッシュとは、名前の通り干した魚の事だ。
干しタラ。
タスク(チゴダラ)。
ハドック(コダラ)。
干しニシン。
干しサバ。
目刺し。
左側テーブルには、魚の薫製食品と発酵食品が並ぶ。
スモークサーモン。
鯵の薫製。
サバの薫製。
グラブラックス(地面に埋めた生の鮭を塩、砂糖、香草に漬けた発酵食品)。
ラークフィスク(マスの発酵食品)。
シュールストレミングの入った封のされた小壺。
そして、何故か木灰と書かれた小壺が置かれていた。
「キャロルちゃん、全部買い取りましょう」
「全部っ!? 良いの?」
「良いのよ、私達は大食らい揃いだし、金もあるし、でも・・・シュールストレミングだけは・・・」
後ろから、あるだけ買い取ると言い出した、オラフィア。
背後に振り向き驚く、キャロル。
何故、全部買い取るか答え、シュールストレミングを見ながら渋い顔を向ける、シャリル。
「シュールストレミング?」
「魚の発酵食品です・・・凄いのよ、臭いがね・・・」
ヴィカは何だろうかと言う顔を浮かべるので、シャリルは教えて上げた。
「味は良いのですけど・・・」
「うぅ? 保存食だし、一応買いますか・・・」
残念そうな表情のオラフィアに負けた、シャリル。
結局は、彼女もシュールストレミングも買う事に同意した。
「アハハ? こっちは買ってくれるなら、何でも良いさぁ~~」
「じゃあ、全部ね、全部」
女店主に、キャロルは商品を買うと伝えて代金を支払った。
こうして、ここでもアンデッド達は大量に魚を箱買いした。
買った魚を、リュージンとファレド達が馬車に運ぶ。
「またのお越しを」
「ばいば~~い?」
店主は、店から出ていく六人に手を振った。
キャロルも、扉から出る際に手を振って別れを告げた。
「木灰も買いましたが、何に使うのですか?」
「これは魚料理の材料ですよ」
シャリルとオラフィア達は、次の店に行く前に歩きながら話し合う。
「それより、アレが次の店だね、アレで最後だ」
キャロルは、町中の一角に存在する小さな二階建ての家を指を指した。
家には看板があり、チーズとパンの絵が描かれていた。




