表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
622/683

追撃を交わすか戦うか・・・


 いったい、何匹いるのか分からない、ロブスターコックローチ。



「キャロル、それに捕まっていろ、エアーストームッ!」


「えっ? きゃああっ!!」


 リュージンが大風魔法を放ち、キャロルは必死で、三連魔導杖トライビームワンドに捕まる。

 急に吹いてきた突風に煽られた、ロブスターコックローチの群れは、若干だが走る速度を低下させた。



「これで、奴等は追うのを諦めるかな?」


「いや、どうやら奴等は諦める気にはならなかったようじゃな」


 キャロルは速度の落ちた、ロブスターコックローチの群れの様子を眺める。

 リュージンも同じく眺めたが、群れの走る勢いを見て呟く。



『バンッ!』


「やったよ、一匹仕留めたわっ! リュージンさん、キャロルッ! 絶対に近付けさせたらダメだぜっ!!」


「幻影達よっ! 群れを引き付けてくれっ!」


 ファビアンが撃ち放った弾丸は、ロブスターコックローチの眉間を貫いて一匹倒す。


 彼女は、隣で魔法を放つ二人に励ましの言葉を掛ける。

 前側では、ワゴン馬車の御者席に座る、マルセルが魔法を唱え、ビッグブラシを振るう。



「分かっておる、そっちこそ近付けさせる事は無いようになっ!」


「うん、私達も頑張るからねっ!」


 リュージンとキャロル達も返事を返す。

 すると、ワゴン馬車を見ていた、二人の目にキラキラと光る不思議な物が映る。


 光る、二匹の蝶々。

 五十センチ程の大きさである、二匹はパタパタと光る燐粉を振り撒きながら飛ぶ。


 ヒラヒラと宙を優雅に舞う二匹。


 そのまま、目映く光輝く二匹は左右に別れ、遠くに行ってしまった。


 それを追って、何匹居るのかと言うほど多いロブスターコックローチは、三手に別れた。



「数が減ったか? やったね、マルセル」


「ああ、だがまだ居るんだろ? 引き続き後ろを頼む」


 屋根上から、スナップハンスロック式銃に弾を込めながら、ファビアンが話かける。

 マルセルは、彼女に返事を返しつつ御者として、ワゴン馬車を走らせる。



「ヴ~~~~!!」


「ダメだよっ! ヴー!! 行ったら食べられちゃうよっ!」


「群れが減ったようですが・・・まだ居ますね? ここは悪霊オルタラたちよ」


 カート馬車に座る、ヴーとヴーク達。

 その後ろにある台に立つ、ヴィカはロングスタッフを振るう。


 そうして、悪霊オルタラの群れを出現させた。


 地面から涌き出た悪霊オルタラの群れ。


 紫色の骸骨や薄紫色をした女亡霊。


 地獄から来た沢山の悪霊オルタラは闇エネルギーで出来ている。

 彼等は、我先にと宙を浮かび、ロブスターコックローチの群れ中心に向かった。


 群れの中心に来た悪霊オルタラたち。

 ロブスターコックローチ達に触れた彼等は、ボヤ~~とした黒紫色の光を発する。

 発光した光は内側に収縮して、群れの中心辺りに集う敵を圧縮して完全消滅させた。

 


「お姉ちゃん、凄いっ!」


「でしょう、ヴーク、この調子で行くわよっ!」


 ヴークは姉の活躍振りを喜び、ヴィカは得意気な顔で笑う。


 アンデッド達の活躍により、ロブスターコックローチは確実に減っていた。



「お前ら、俺達も援護に来たぜっ!」


「今から援護するから宜しくねっ!」


 後方で、敵の追撃を食い止める仲間達へと、ジョージとミリカ達が来た。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ