無事に帰還した四組を歓迎会にっ♥
「おや、全員ほぼ同時に到着か?」
「どうやら、そう見たいだわーー」
「まあ、良いから早く入ろうぜ?」
駱駝ゾンビに跨がるファレドが、合流した他の仲間に言った。
ファビアンとカブラル達は、彼の言葉に答える。
「そうですな、では参りましょう」
リュージンは、ブレーク馬車から飛び降りると、擬装された岩を操作した。
それから、彼は洞窟の中に入って、仲間が乗った馬車が全部入るまで待つ。
やがて、全員の馬車が入ると、彼は入り口を閉じた。
「風が強かったね、嵐が来ないと良いけど?」
「そうだと良いがな・・・」
ヌルの不安そうな言葉に対して、マルセルは小さな声で呟く。
そんな彼等も、やがては遺跡の方まで来た。
左側に曲がり停車場に向かう彼等。
「ん・・・何だよ、アレ?」
「ガラクタの山ですか・・・」
「さて、何だろうな?」
カブラルは停車場の側に、無造作に置かれた兵器類を見て呟いた。
ヌルもまた沢山の兵器を見て呟く。
リュージンも何だろうかと思う。
そこに置かれた兵器類。
それは勿論、ジョージが手伝い役にビョルンとヴーク達を率いて、運んだ物である。
セーカー砲。
収束式魔導筒。
拡散式魔導筒。
物々しい、コレ等兵器を彼等は何の為に置かれた事か知る由もなかった。
「おおっ! お前ら、帰って来たか」
「リーダーとお姉さまが、お待ちですよ」
アレリオとシャリル達は、遺跡の手前から出発組を呼ぶ。
その声を聞いた、出発組は直ぐに馬車から降りた。
「分かっている、今すぐそちらに向かう」
「獲物も、結構な数を収穫してきたしね」
「いっぱい、取ったんだよーー」
マルセルとファビアン達。
二人は、カッターバードの死体が詰まった袋を、左手にぶら下げる。
キャロルも、ブレーク馬車に牽引された荷台を指差す。
そこには、大量にあるロック・タートルの死体が山積みされていた。
「なら、それを早く持ってきてくれ?」
「もう、ご飯は出来てますから、貴方達の食材は後で調理しましょう」
アレリオは大きな声で告げると、シャリルも四組を食事に誘う。
「やれやれ・・・さぁ皆、いくぞい・・・」
リュージンは、氷付けにされた一匹のロックタートルの尻尾を掴むと、それを背負った。
そのまま、行だした彼を追って、全員が食堂に向かった。
そこでは既に、ジョージとミリカ達が席に着いていた。
(・・・オラフィア・・・大丈夫だったか? 良かった・・・)
マグヌスは食堂片隅に座る、オラフィアの姿に安堵する。
「おっ! 遅かったな、収穫はともかく御苦労さん」
「さあ、これで全員揃ったし、食事にしましょう」
ジョージとミリカ達は、集まった仲間達に食事にしようと言った。
これで、総勢十八名からなる、アンデッドによる飯の時間が開始された。
「お姉さま、もう彼女は既に・・・」
「仲間になったのですねっ♥」
「やったぁーー!? お姉ちゃんが増えたあぁっ♥」
「悪堕ちに、参加は出来なかったけど新しい仲間は歓迎するわよっ♥」
落ち着いた、オラフィアの様子を見た出発組である四人達。
シニッカは彼女を見て嬉しそうに呟き、笑顔を浮かべて、ヌルも喜ぶ。
キャロルもワイワイ騒いで嬉しがり、ファビアンも新入りの女性アンデッドに喜ぶ。
「そうよ、オラフィアも仲間になったの・・・ほら? 皆が貴女を歓迎しているわよ」
「皆さん、これから宜しく・・・♥」
ミリカに挨拶を促された、オラフィア。
彼女は恥ずかしそうに挨拶をした。




