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勉強時間?


 女アンデッド達が悦楽に耽る中、遺跡内部ではスケルトンから二人のアンデッド達が講義を受けて居た。



「カッコカッカッコカッココッ」


「なるほどね? 天使と人間の軍勢が空から空襲を・・・」


「それで・・・負けたと・・・・・・?」


 遺跡の中で暮らしていた、スケルトン達から講義を真面目に受ける、アレリオとシャリル達。



「カッコカッコカカッコカッ」


「文明が滅びた後、異世界に逃げた連中が居たらしい?」


「彼等の行方は分からずじまい?」


 この間、色々と教えてくれた、スケルトンは今日も二人に本当の歴史を教える。


 アレリオとシャリル達は、彼からアンデッド化に関する事。

 また、古代世界の繁栄振り、世界大戦への経緯を教えられた。



「カッコカッコカッコカッカッカッ!」


 スケルトンは語る。


 アンデッド化とは闇の券族。

 則ち魔神と魔族が、弱い人間を助けるために、アンデッド化魔術を与えたのだと。


 当時、魔術を応用して、高度なヘレネア文明を築いた魔族側の神々。


 彼等を崇高なる存在として、信仰していた人間達。


 彼等は平和を謳歌おうかしていたが、人間は弱く病気や怪我で直ぐに死んでしまう。

 そこで、主神の許可を得た魔神と魔族は、死霊魔術を研究し始めた。


 こうして、人間をアンデッドに変えて様々な危機や病災から人々を守ったのだ。


 こうして、平和に暮らした魔神と、彼を信仰していた魔族と人間達だったが。


 それを妬んだ、光の神々。


 その配下である人間たちが作った国家、ロマルス帝国と、イザコザが発生するようになった。


 各地で小競り合いが頻発して、アンデッドと化した人間達は窮地に陥った。


 その情況を打開するため、魔神と魔族は人間をアンデッド化する魔術を用いることにした。

 医療や肉体強化の技術から、今度は仲間を増やす技術に変化させた。


 それが、今日アンデッド化すれば、同じゾンビやヴァンパイアの仲間と化す魔術である。

 肉体再生の技術で殺された人間をゾンビに変え、肉体強化の技術を用いて、ヴァンパイアを作る。

 魂のみでもゴーストを精製し、魔術で自身をリッチへと転生させる。


 これ等、技術は魔神族側である、ヘレネア連邦の戦死者を生き返らせたばかりではない。


 地獄と化した戦場に倒れた憐れな人々を救ったのだ。


 死んでしまった者達。


 妻。

 夫。

 母。

 父。

 祖父。

 祖母。

 子。


 アンデッド化技術は、別け隔てなく全ての者を救った。

 それは、光の神々やロマルス帝国軍と言った、敵である勢力に属していた戦死者達さえ救った。

 それから、二度と敵対し傷付け合わぬよう彼等に此方を仲間と認識させる。


 その為に、アンデッド化魔術は益々改良される。。

 これにより、支配地や味方が敵と化す事を恐れた、光の神々とロマルス帝国は遂に決断する。


 主神から許可を得ずに太陽が放つ光を強め、熱光レーザーによる灼熱で、アンデッド側を攻撃したのだ。

 それにより、主要な都市を破壊された、アンデッド側は成す統べなく敗退した。


 この戦争を、自らが仲裁して止めようと画策していた主神だが。

 もちろん、彼は事態に怒り、光の神々を見捨てて姿を眩ませてしまった。


 以降、僅かに生き残ったアンデッド達。

 彼等は、主神が残した贈り物であるダンジョンと呼ばれる迷宮に身を潜めた。


 それ以外にも、魔族とアンデッド達は、地下シェルターと地下都市に身を隠した。


 こうして、ひっそりとアンデッド達は生活するようになったのだ。


 以降、過去に起きた戦争から彼等は太陽の光を恐れるようになった。

 また、かつて誇った繁栄振りから、現在のみすぼらしい生活を送る羽目になったそうだ。

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