★ 服を脱ぎっ脱ぎっ脱ぎ脱ぎしましょう♥
「さあ、脱ぎ脱ぎしましょーー♥」
「大丈夫よ、直ぐに馴れるから♥」
「いやあーーーー!! 離してっ!?」
X型拘束具から手足の枷を外した、キャロルとニウ達。
二人は、オラフィアの上着を脱がせ始めた。
上着を脱がさんと、スリスリ撫で擦る二人の手から袖や腹を触られる度に、オラフィアは叫ぶ。
二人からのマッサージにより、こそばゆい感覚が与えられると。
それに反応した、彼女の素肌を電流みたいにビリッと擽ったさが走るからだ。
「ううぅっ!!」
「ほ~~ら、感じてきたじゃないの?」
「やっぱり、貴女も直ぐに仲間に堕ちるわね♥」
「我慢は辛いでしょーー? もう諦めて体を任せても良いのよ♥」
頭を左右に振っては、女アンデッド達の手を嫌がる、オラフィアだが。
悪戯しようと両足を撫でる、女アンデッド達は足を掴んで中々離さない。
シャリル、ヴィカ、ファビアン達。
三人は、オラフィアを怖がらせては恐怖に怯える顔を眺めて眼福に浸ろうと。
欲望に歪んだ表情を彼女に向けて、優し気な言葉を囁き続ける。
「いやあーーーーーー!? マグヌゥーースッ! 助けてええぇぇ~~~~~~!!!!」
しかし、手足を組伏せていた女アンデッド達による拘束を、彼女達が油断していたからなのか。
何と必死で暴れた、オラフィアは逃れる事に成功する。
「あっ! 待ちなさいっ?」
「逃がさないわよっ!?」
「逃げちゃダメェーー!?」
「何処へ行くつもりなのよっ!」
ミリカ、ヌル、キャロル、シニッカ達が叫ぶが。
彼女達の声を無視して、一心不乱に真っ直ぐ部屋の出口を目指した、オラフィア。
彼女は、廊下をひたすらにただ突っ走る。
「マグヌゥーーーーーースッ!!!!」
階段を掛け上がった、オラフィア。
彼女は船縁からタラップの上に、そこから海岸へと必死で走る。
そうして、彼女は一心不乱に逃げながら悲鳴を上げる。
彼女が発した声は、一緒に海に出た漁師仲間である、マグヌスの耳に届いた。
「オラフィア、俺はここだっ!? 何があったんだっ?」
「マグヌッ!?」
タラップを駆ける、オラフィア。
彼女は、ボンヤリと黄色い灯りを灯した場所に、目当てのマグヌスを見つけたが。
既に、アンデッド化した彼の姿を見て固まってしまう。
遠目に見える変わり果てた、マグヌスの姿。
それが、オラフィアの瞳には映った瞬間、彼女は驚く。
それは、伝説に語られる狂戦士ベルセルクの姿をしていたからだ。
「マグヌス・・・そんな・・・」
「オラフィア、無事だったのかっ!」
相棒が、アンデッド化した事実を受け入れられずに絶望した、オラフィア。
落胆する彼女の走る足取りは段々と力なく速度を落とす。
そして、正面から走るマグヌスの足取りは、逆に段々と早くなって来ていたが。
そこに・・・。
「アイスビーム、アイスビーム」
「きゃあっ!?」
「オラフィアーーーーーー!?」
後ろから迫ってきた女アンデッド達の内、キャロルが氷結魔法を放つ。
それは、オラフィアの両足を凍らせて、彼女を転倒させてしまった。
その事を見て、マグヌスは何事かと思う。
ただでさえ、オラフィアは訳が分からない格好をさせられているのだ。
きっと、彼女はアンデッド化してから姿が多少変わったのは理解できたが。
泣き叫びながら走って来るのは、どう考えても尋常ではない。
「おい、いったい何があったんだっ?」
「御心配なく、彼女は生まれ変わったばかりで混乱しているだけですから・・・」
「そうです、まだアンデッド化して間もないから彼女も一度死んで生き返ったと言う事実を受け入れられていないだけですわ」
状況を飲み込めない、マグヌスは彼女達を問い質すのだが。
返ってきた返事は、シャリルとシニッカ達の嘘であった。
「ふざけるなっ! オラフィアを離せっ!?」
「五月蝿いのは、お兄さんだよ~~? アイスビーム、アイスビーム、アイスビーム」
当然、そんな即興で考えられた嘘を、マグヌスが信じる筈はない。
怒鳴り散らした彼は、女アンデッド達にオラフィアの解放を要求した。
だが、それは氷結魔法を三発連続で、キャロルが放った事により彼の口も、氷で塞がれてしまう。
こうして、マグヌスも彼女同様に両足も氷浸けにされて動けなくされてしまった。
脱がせたのは、上着だけですから、全裸じゃないので。
それ以上なのは、ノクターン版でね。




