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海辺の魔物


「焼きヤドカリになったわ・・・」


「このまま食うのもいいな?」


「他にも、何匹か捕まえて行こうよ? 皆の分も取らないと」


「じゃな、他にも海の魔物は居りますからな?」


 こんがりと焼き上がった、キャノリーハーミットクラブ。

 それを見て、ミリカとジョージ達は美味そうだなと思い見つめる。


 キャロルとリュージン達も、他の魔物を眺めて呟く。

 彼等四体のアンデッド達だが、周辺には海岸を歩く魔物が多数存在した。


 キャノリーハーミットクラブ。

 ニードルクラブ。

 首閉めワカメ。

 体長1メートル程のお化け貝。

 ジャンピング・オクトパス。


 ーー等と言った魔物が、海辺をさ迷う。



「確かに仕留めれば、今日の飯には丁度いいな」


「じゃあ、サクッと殺っちゃいましょう?」


 ジョージとミリカ達は、再び攻撃を始める。

 近くを歩く魔物を手当たり次第に殺戮していき、大量の魔物を仕留めた。



「そろそろ良いな?」


「リーダー、もう沢山だよ」


 たくさん取れた魔物の死体が、山と化した事を見つめる、ジョージとキャロル達。


 二人は、持って帰ったら皆が喜ぶだろうと思う。



「そうだな? ん? アレは・・・」


「アレじゃなくて、アレリオとシャリルちゃん達よ」


「彼等も魔物を仕留め? おや、誰か居るようですな」


 ジョージとミリカ達は、南側からやってくる三台の馬車に目を向けるが。


 それを見た、リュージンは目を細め、馬車の上に見た事がない人物が居る事に気がついた。



「彼等は? いや、聞けば分かりますな」


 ドクター馬車の幌に座る、ニウが抱き抱える女性と。

 後部の立ち台に立って鞭を振るう、ビョルンの右側に、同じく男性が立っているのが見える。



「リーダー、ミリカ様、新しい仲間と?」


「お姉さま、仲間に成るのであろう女性の死体を入手しました」


「新しい仲間?」


「女性の死体?」


 アレリオとシャリル達は、バギー馬車に乗ったまま近づいて来ると。

 ジョージとミリカ達に、発見した新しい仲間の事を報告した。



「まあ、ビョルンの隣に居る奴の事だろう? 俺はジョージ、このアンデッド・パーティーのリーダーだ」


「私はミリカ、副リーダーよっ!」


「俺はマグヌス、村で漁師をしている、あの娘は又従姉妹またいとこのオラフィアだ・・・どうか彼女を生き返らせて欲しいんだ?」


 ジョージとミリカ達が、名を名乗ると。

 マグヌスも名を名乗り、死んだまま動かない、オラフィアを紹介しながら彼女に目を向ける。


 マグヌスが視線を向けた先では、ドクター馬車から、ニウとビョルン達が降りているのが目に入った。



「ニウ、彼女は僕が受けとるよ」


「ビョルン、そっと渡すから気を付けてっ!」


 先に馬車を降りていた、ビョルンが両腕を伸ばすと。

 ドクター馬車の幌から、ニウは死体である、オラフィアを彼に渡す。



「彼女を・・・彼女をどうか救ってくれ、お願いだっ!!」


「うーーん、俺は良いけど、その変わりに戦力に加わってくれるならな?」


「私的にも、可愛い女の子が私直属の部下になると言うのなら構わないわよ」


 まだまだ頼れる仲間を集めたい、ジョージ。

 新しい仲間であり、自らの性欲を満たす性奴隷が欲しい、ミリカ。


 条件付きとは言え、仲間に加わるのなら、マグヌスに蘇らせて良いと二人は答えた。



「ああ、構わない・・・それで彼女が蘇らせて貰えるのならば」


 既に意を決している、マグヌスは迷う事なく直ぐに返事を返した。


 その目は真剣だった。

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