二人は別れて・・・
船内廊下を歩いている、三人は曲がり角陰から、ヴィカが出てくるのが見えた。
「お姉さまっ! ・・・こっちです」
「あら、ヴィカ今行くわよ、じゃあ暫くはお別れね」
曲がり角から手招きするヴィカの後を、ミリカはついていく。
そうして、曲がり角を曲がったが、急に彼女の姿が見えなくなる。
「リーダーはこっちですよ?」
「こっちか?」
ビョルンは真っ直ぐに廊下を突き進み、ジョージを武器・弾薬庫に案内する。
「マルセルの話では、銃や剣等の小型武器は少数の雑多な食料品と一緒にされているそうですが、大型・中型の武器は別の場所に保管されているらしくて・・・」
「そいで俺に確認に来てほしいって訳だな・・・」
ビョルンは船内後部の創庫らしき場所に連れてくると。
そこにあった、大きな四角い両扉を開いて、ジョージを中に案内する。
そこには、案内してきたビョルン意外にも仲間が居た。
左から。
マルセル、ヴーク、ファレド、リュージン達と並んでいた。
「これなんですけど・・・」
「あ、リーダーこちらです」
「お・・・マルセル、中は兵器だらけだな」
ビョルンが、並べられた兵器を指し示し、マルセルも左橋の大砲らしき兵器へと、ジョージを案内する。
「はい、その中から一種類につき、一つずつ用意しました」
「リーダー、これはファルコネット砲に御座います」
「他にも色々あるよっ!」
一種類ずつ並べられた、兵器の名前と性能を紹介しようとする、マルセル。
その右には、ファレドが並び反対である左からは、ヴークが笑顔で大砲に抱き着く。
「ファルコネット砲か・・・」
ジョージが呟くと、仲間達は一斉に武器の名前を怒涛の勢いで次々に教える。
「右の奴は旋回式小型ファルコネット砲、更に右のは斜め式リボドゥカン、並列式リボドゥカン、セーカー砲、カルバリン砲」
「追尾型矢筒&魔導探知球《トラッキング・クィヴア&マジック・ディテェクションボール》、三連魔導杖、収束式魔導筒、拡散式魔導筒」
「バリスタ・クアドロティス、ポリボロス、マンゴネル、カタパルト、トレビュシェット、ビッグ・スリングショット、スリングショット」
「魔導雷雲発射砲《マジシャン・ゲヴィッターヴォルケ・ピストーレ・アップ・フォイエルン》、魔導音響喇叭砲、魔導扇風斬刃輪《ファン・マジカ・ロタエラ・ディ・タディリオ》、巨大貝殻型魔導風圧器《ジュネラトウ・ディ・プレシオーネデル・ベイト・マジック・ア・コンキーリア・ジガルテ》」
マルセル、リュージン、ファレド、ヴーク達。
四人は、並べられた各種の兵器名を語るが。
「いや、ゆっくり言ってくれなきゃ、どれがどれだか分からん、ユーチューブのゆっくり動画見たいに頼む・・・」
一変に言われても、ジョージの頭はついて行けず混乱する。
後一歩で、彼の頭脳はショート寸前にまで追い込まれる所だった。




