歓迎会と言うか飯食うだけだけど・・・
食堂にはアンデッド全員が集まる。
そこでは、テーブル代わりの木箱の前に、ジョージが右側に座り、ミリカが左側に座る。
右側の席には、
アレリオ。
リュージン。
ビョルン。
カブラル。
ファレド。
ヴーク。
マルセル。
~~の順番で座り。
左側の席には。
シャリル。
キャロル。
ニウ。
シニッカ。
ヌル。
ヴィカ。
ファビアン。
~~の順番で座っていた。
「準備は出来たな・・・それじゃあ食うぞ」
「頂きますっ♥」
ジョージとミリカ達の声を聞いた仲間達。
彼等は、瓶詰めされたポトフを暖めた後皿に入れたスープに黒パンを浸して食べ始める。
「黒パンに、ポトフのスープが染み込んで・・・」
「美味しいわぁ~~♥」
暖かいスープの染み込んだ黒パンは柔らかく。
アレリオの喉をすんなりと通り、シャリルの舌をちゅるりと流れる。
「はぁーー塩味が効いて美味しいぃ♥」
「ニンジンや玉葱とかの野菜も美味いよ」
スープを飲んで舌を軽く刺激する塩味を味わうニウ。
野菜を噛み、ニンジンや玉葱かは出る甘い味と、スープの塩味を堪能する、ビョルン。
「『ガリガリ』美味しいっ!」
「こらっ! はしたないわよ」
キャラメルラスクを、ガリガリと音を立てながら食べるヴークと、彼を姉として叱る、ヴィカ。
「・・・美味い・・・だが、不思議だな? 何故僕は敵だった相手と食卓を囲んでいるんだ・・・」
「そいつはな・・・吸血鬼は配下の僕を増やすし、ネクロマンサーは死体を配下のアンデッド・モンスターに変える」
「貴方様も私達同様に、偉大なる御二人に敗北して仲間と成ったのです」
「だから、僕達も何だか腑に落ちないけど、まあ今はこの通りだね?」
不意に呟いた、マルセルの言葉に、一般的に聞く吸血鬼やネクロマンサーの話をカブラルは語る。
そして、リュージンはかつての自分達もジョージ達と敵対していた人間だと語り。
ビョルンも、何だか分からないが今は仲間だと話す。
「まあ、リーダーは余り恨みや憎しみで我々をこき使う事はしないので、その辺は心配なく」
「リーダーは凄い優しいんだよーー」
「そうっ! リーダーは物知りで優しいんです」
ファレドも頷きながら話すと、反対側からキャロルも、シニッカもその意見に同意した。
「リーダーは、お優しい方ですか?」
「勿論、お姉さまもねっ!」
「当たり前じゃないっ!」
ファビアンが小さな声で呟くと、それを聞いていた、ニウとシニッカ達が答えた。
「こらこら? 食事中は騒がないのっ!」
騒々しく成ってきた一同をミリカは嗜めたが、その表情は穏やかで柔和な笑みを浮かべていた。




