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★ だから、それからどうしたっての?


 七日目。


 今日は、女性アンデッド陣が魔法射撃や格闘攻撃の練習を行っていた。



「せいっ! このっ! てやぁっ!!」


『ガキッ!』


「くっ! 負けるものですかぁっ!」


 打撃武器と短剣のぶつかり合う金属音を鳴らして、激しい格闘戦を展開する、ニウとシニッカ達。


 ニウが両腕に装備したダンを振るう度に、シニッカは短剣であるプッコで防戦する。


 だが、シニッカも負けてはおらず、ニウが攻め込んで来ると。

 上手く、ダンによる殴打を回避して素早く、プッコで隙を突いた一撃で反撃に出る。



「おっと? ヤるわね」


「貴女こそ・・・」


 自身の顎に突き立てられた、プッコによるキラリと光る切っ先。

 ニウは、それに薄ら笑いを浮かべつつ、余裕の表情を作るが。


 対する、シニッカも微笑みながら相対しているが。

 あと少しの所で、頬にダンが放つ重たい衝撃が伝わるところだった。



「さて、少し休憩にしますか? 小腹が空いたしさあ~~」


「ええ、そうしましょう、私も喉渇いた感じがするし」


 ニウとシニッカ達は、激しい運動で互いに小腹が空いたので、何か食料を探しに行ってしまった。



「フレイムボール」


「サンダーショット」


「アイスビーム」


 一方、四つある木箱の上に小石を積み上げた、ミリカ、シャリル、キャロル達。

 三人は、真剣な表情のまま的である小石を狙った魔法による一撃を放っていた。



「あら、少し軌道がズレたわね?」


「私のも一応命中しましたが・・・」


「私のは直撃したよっ!」


 ミリカが放った、火炎球は積み上げられた小石の上部を焦がす。


 シャリルが放った、雷撃も石の右側を弾き飛ばす。


 キャロルが放った氷結魔法だけが、見事に積み上げられた小石の真ん中を凍らせていた。



「やっぱ、魔法じゃあキャロルちゃんには敵わないわねぇ~~」


「キャロル、凄い腕前ですよ」


「えへへぇ~~♥」


 ミリカとシャリル達は、キャロルの頭を撫で撫ですると。


 当のキャロルは、少女に変身して頭を嬉しそうに撫でて貰った。



 そんなこんなで、方ったらかし状態のファビアンは、一人孤独感と苦悦に苛まれていた。



「はひゃーーはひゃーー? もう駄目だぁっ!? 早く仲間にしてくれぇ~~♥」


 我慢のし過ぎで精神が崩壊しかけた、ファビアンの悲痛な叫びは、天上に住む神様には届かなかった。



「う~~ん、いい感じに仕上がってきたわね」


「正に熟成したワインの様だわ♥」


 岩柱の影から、ファビアンがブルブルと身を震わせて苦しむ様子を眺めていた、ニウとシニッカ達。

 二人は悪魔的な笑みを浮かべて、小さな声で一言話すと直ぐに、ミリカ達の元に戻った。

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