★ それから・・・
「うっらぁーー」
「ふっ!」
三日目、今日は女アンデッド達が昨日はしゃぎ過ぎたらしく、姿は無かったが。
変わりに、男アンデッド連中が広い空間に屯していた。
その広い空間にて、馬車近くでは戦いに備えて、二人アンデッド達が派手に動く。
アレリオが大剣モンタンテを振るい、リュージンが偃月刀を振るって、稽古をしていた。
「はぁ~~やる事がねぇと暇だわーー」
一方、ゾンビ男は特にやる事も無いので、川から水をコップで掬い、飲もうとしていた。
「はぁはぁ・・・我慢出来なくなっちゃう」
岩柱の牢屋では、ファビアンが懸命にマッサージによる快楽を耐えてはいたが。
徐々に押し寄せる、気持ちの良い、おぞましい感覚に抗えなくなってきていた。
「ハロー、どう元気にしてた?」
「てめぇっ!」
岩柱が天井に上がり、ミリカ達五人が姿を現すと、早速ファビアンは彼女に反抗する。
「残念ながら今日も貴女に用はないの・・・用があるのは、この二人よ」
ミリカは悪堕ちしているであろう、二人が涎を垂らす姿を人目みようと岩柱の牢屋に来たのであった。
「あぁぁぁァァ」
「ヴぁぁぁっ?」
「お姉様、どうやら二人は既に腐肉の塊化していたようです」
二人のすっかり変わり果てた姿に、シャリルも興味を示してそっと近づく。
ミミズのベッドに拘束されながらも、餌であると思った、ファビアンを睨むアンデッド達。
彼女の肉に食らいつこうとする、腐肉の塊と化した、ヌルとヴィカ達はもがいていた。
「うんうん、よしよし」
「二人の見た目は余り腐ってませんね」
ベッド上で吠える、彼女たちの見た目は正面から見ると。
怪我や腐敗は見られず、特に変わりようが無い事を確認する、ミリカとニウ達。
「キャロルちゃん、お願い拘束を解いて上げて、それからシャリルちゃん、ニウちゃん・・・二人はヌルちゃんとヴィカちゃんを確りと掴んでね」
ミミズの拘束を解いて、ベッドから身を起こした二人が。
ファビアンの事を襲わぬように、ミリカは掴んで置くように仲間に命令する。
「分かったよぉ」
「分かりました、お姉様」
「分かりましたわ」
そうして、キャロルはタッチパネルを操作する。
シャリルは、吠えるヌルの両手を後ろから掴む。
ニウも、暴れるヴィカの両手を捕まえる。
「それじゃあね、シニッカちゃんは縄で二人の両手を縛って連行して」
「はい、了解ですっ!」
ミリカの命令に、シニッカは素早く動く。
彼女は、縄を二本用意すると、二人の両手を縛る。
そうしてから、彼女達を犬の散歩するように連れ出した。
「貴女の悪堕ちはまだまだ先のようね、じゃあ今日もこれにて失礼させて貰うわ」
「はんっ! 好きにしやがれってんだ」
ミリカは別れを、ファビアンに告げるが、彼女は強気な発言で返事を返した。
「そう、じゃっ! お先に」
そう言って、ミリカは岩柱の牢屋から出ていくと。
その後を追って、新たな女アンデッド二人を引っ張る、シニッカが後に続く。
シャリル、ニウ、キャロル達も二人が出た後に続いて、この場から出ていった。




