★ 苦悦に浸る女達、責める女達
「えっ? コレ飲んだら発情するのよね?」
「さっき言った通り、十分後にね・・・」
えっ、えっ、と言うような顔を、シャリルに向ける、ニウ。
その呆れ果てたと言わんばかりに、口から為め息を吐きつつ目を瞑りながら答える、シャリル。
「どっ! どっ! どうしよう? どうにか成らないの、シャリル」
「どうするったって・・・ねぇ?」
「ふぅん? 取り合えず、ヌルちゃんとヴィカちゃん達にも飲ませようよっ!」
一人焦るニウと、どうする事も出来ないと答える、シャリル。
そして、ミリカは二人に笑顔で捕虜に残りの媚薬を飲ませてしまおうと言い出した。
「だって、どの道彼女達にも飲んで貰うしさ、私等は私等で朝まで遊ぶんだし?別に良くない?」
「そっ! そうですわね、お姉さま」
「その通りです、お姉さまっ!」
ミリカの提案を流石と称賛して、尊敬の眼差しを向ける、シャリルとニウ達。
この美しき女アンデッド達のリーダー格たる、ミリカ。
彼女が放つ魅惑の虜である、二人は心の底から名案を出してくれたと思って嬉しがる。
こうして、さらに彼女達は、ミリカに心酔するのであった。
「ねぇ? お姉さま、それにね二人共さあぁ~~? 私等は待てないから先に飲ませて良いわよねっ!!」
「ヌルちゃん、ヴィカちゃんも、ホラ♥ こんなに飲みたそうにしてるんだしぃ~~」
いつの間にか、木箱からビール瓶のような瓶と。
白い粉末型媚薬の入った小箱を取り出した、シニッカ。
香水瓶型媚薬と催淫剤入りの薬品瓶を両手に抱える、キャロル。
「じゃっ! そう言う事でぇ~~?」
「はいっ! ああーーんっ♥」
嫌そうな表情を浮かべて、首を横に激しく振るう、ヌル。
彼女に対して、淫猥で妖しい微笑を浮かべつつ近付く、シニッカ。
身体を揺らして、ミミズの拘束から逃れようと無駄な抵抗を試みる、ヴィカ。
激しく動く彼女に、ゆっくりと、一歩一々歩いて屈託の無い笑顔で近付く、キャロル。
「誰が飲むもんですかぁっ! そんな物っ!? むごむご『ゴクゴクゴク』 ・・・」
「嫌っ!! お願いっ止めてちょっ! ・・・『プシュッ!』 かはっ? ふごぉっ!? 『ゴクッ! ゴクッ!』」
喉を素早く掴まれてしまい、凄まじい握力で握られた、ヴィカ。
彼女は、溜まらず口を開いてしまった事により、喉奥へと。
悪魔の薬が詰まった、ビール瓶を手に持つ、シニッカに中身を強引に流し込まれてしまった。
当然、その様子を、ヌルも他人事のように眺めている暇も無い。
直ぐに、彼女もまた鼻腔に香水の霧状媚薬を、キャロルに噴射されてしまう。
いきなり、鼻の穴から喉まで届いた霧に、ヌルは苦しさの余り噎せかえる。
その苦しみで、開いた口へ今度は催淫剤を強引に飲まされてしまった。
「これで貴女達も気持ち良く成れるわよぉ~~♥」
「うふふっ! どお~~? 薬の効果は効いてきたかなーー?」
「えーーと? ヴィカちゃんが今飲んだ薬は、体が火照って発汗が止まらなくなる程、気持ち良くなる媚薬ですね」
悪女の微笑を浮かべる、シニッカと無邪気な笑顔を浮かべる、キャロル達。
その背後に立っていた、シャリルは説明書の本を読んで、二人が飲まされた薬の薬効を調べて語る。
「ヌルちゃんが今吸わされた媚香は、吸った者を発情させる薬で、飲んだのはどうやら催淫剤で、頭をポワ~~ンと幸せ一色に染めてしまう薬の様ですね?」
「そんじゃ、薬も飲ませた事だし? みんな一緒に、二人の美肌に襲い掛かりましょうかっ♥」
「そうしましょう、お姉さまっ♥ 早く彼女等の肌に食らい着いて貪りたいですしっ!!」
媚薬の薬効を語っていた、シャリルの両脇に並んだ、ミリカとニウ達。
二人は、獲物を前にした獰猛な肉食動物のように両目を光つかせて、口から涎を垂らし・・・。
今にも、捕虜二人に襲い掛からんとしていた。




