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地味な雑草狩り作業


『ビュンッ!』


 ーーと言う音を立て、何かが目にも止まらぬ速さで宙を舞う。

 それは、魔物の草を刈る、ジョージとアレリオ達を狙って飛んできた。

 次いで、ジャイアント・プラントを攻撃する二人を素早く叩きつけようとする。



「あれは何だっ!?」


「リーダー、危ないっ!」


『バゴンッ!!』


 二人は間一髪の所で、前方の地面に前屈みに倒れ込むようにして飛び込んだ。


 そのお陰で、ジャイアント・プラントの方から飛んできた謎の蛇状の攻撃を回避する。


 蛇のような攻撃を見た、ジョージとアレリオ達。

 それの正体は、地面をえぐる程の大蛇に思えるような太い蔦による強力な一撃であった。



「あれを喰らったら、潰れちまうっ!」


「潰れるどころか、胴体が真っ二つに裂かれちまいますよっ!」


 ジャイアント・プラントの武器の一つである蔦の余りの威力。

 それに、ジョージとアレリオ達はビビってしまう。

 二人は出来るだけ距離を取ろうと、後方へと走り出し、蔦の飛んで来る範囲から逃げ出す。



 その様子を遠くから援護射撃を行いながら見ていた、ビョルンとカブラル達。

 彼等は、蔦の攻撃から逃げ出した二人を助ける為に直ぐに動く。

 更に激しい援護射撃を、ジャイアント・プラントに加えて注意を剃らす。



「カブラルっ!? 二人を援護するよっ」


「リーダー達を、逃がさないとなっ?」


 ビョルンとカブラル達は、毒液を避けつつ右側面から駆け出して行く。

 次いで、音波魔法と散弾を、ジャイアントプラントの蔦に向けて浴びせる。



『ドドドドドドーー』


『ドォンッ!』


 音波魔法と散弾による射撃を受けた、ジャイアント・プラント。

 奴の注意は遠方から攻撃して来た、ビョルンとカブラルに向く。

 再び、彼等に狙いを定めた、ジャイアント・プラントは花弁の中心から毒液を放つ。



「また、こっちに気が向いたかっ?」


「良いぞ、リーダー達から気を剃らせっ!!」


 自分達を目掛けて飛来する、紫色の毒液を避けつつ交戦する、ビョルンとカブラル達。


 彼等に注意が向いたので、ジョージとアレリオ達は無事に逃げる。

 それから一旦だが、二人はジャイアントプラントから離れる事が出来た。



「ビョルン、カブラル達の援護のお陰で離れる事が出来た・・・じゃあ次は魔法で攻撃だっ! ダークボール、ダークボール」


「俺は蔦の懐に飛び込んでっ! アイツの花と茎を叩き斬ってやるっ!」


 二人は再び、ジャイアントプラントに攻撃を仕掛ける。


 ジョージは左手から暗黒魔法を乱発して放つ。

 その後、直ぐに右手にショートソードを握って突撃して行く。


 アレリオは、モンタンテを両手で強く握り締めて構える。

 彼は、ジャイアントプラントの茎をぶった斬ってやろうと勢い良く飛び出していく。



「全員で一斉攻撃だっ! こいつは面倒だから、この一撃で仕留めるっ!」


「ビョルンッ! カブラルッ! 二人共、一斉に強襲を掛けるぞーーーー!!」


 ジャイアント・プラント目掛けて走り出した、ジョージとアレリオ達。

 彼等二人は、大声で反対側の右側面から援護を続ける、ビョルンとカブラル達にも伝える。



「リーダー! 分かりましたあーー!」


「俺達はこちらから援護をしますっ!」


 反対側から、ジャイアント・プラントに武器を向ける、ビョルンとカブラル達。

 彼等も、音波魔法と散弾を発射して草と茎、花、蔦を撃ち抜いていく。


 そして、ジョージの暗黒魔法も射ち放つ。

 その数発の内、二発が根本と蔦に命中して、ジャイアント・プラントを苦しめる。



「アレリオッ! こっからは俺達が切り刻みまくるぞっ!」


「了解ですよっ! 俺も雑草を刈り取りますよっ!」


 三人の魔法と銃弾による射撃で、ジャイアント・プラントが痛みに悶えている。

 この間に、素早く接近した、ジョージとアレリオ達は茎を切り倒そうと襲い掛かる。



「懐に飛び込んでしまえばっ!」


「こっちの勝利だっ!」


 ジョージとアレリオ達は、それぞれの剣を構えて、ジャイアントプラントの茎を狙って飛び掛かる。


 ジョージは、ショートソードで横切りにして茎を斬り付ける。

 モンタンテを両手に握るアレリオは、右斜め上から斬り掛かる。



『ビュッ?』


「あっ!」


「はっ?」


 しかし、二人の剣撃は太い蔦に防御され弾かれてしまう。

 更に、別の蔦が二人の体を叩きつけて遥か遠くに吹き飛ばしてしまう。



「あっ! 二人共っ! 大変だっ!」


「この野郎っ! よくもリーダーとアレリオに危害を加えてくれたなっ!」


『ドドドドドドドドーー』


『バンッ!』


 ビョルンとカブラル達は、激しい射撃を加える。

 そして、ジャイアントプラントが吹き飛ばされた、二人を追撃しないように此方に気を剃らさせる。



『ドドドドドドーードドドドドドーー』


『ドォンッ!』


「!?!!」


 ビョルンの音波魔法は、茎や根本、草、蔦に命中する。


 カブラルの散弾は花に命中した。


 そこが弱点だったのか、ジャイアントプラントは凄まじい傷みに体全体を揺らして悶え苦しんだ。

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