あ~~美味しかったわぁ~~♥ んな事ぁーーどうでもいい! それより大事な話がある!!
ヌルの体から血を啜り終えた、ミリカ達。
女アンデッドである彼女等も、全員洞窟から戻って来てジョージ達の所に合流した。
なので、これからの方針を決定する為の会議が始まろうとしていた。
ジョージとアレリオ達が肉と飲み物を、カブラルとビョルン達に届けた。
その後、役二十分後にミリカ達が来たので、更に十分後に全員集まり会議と言う次第になった。
「皆・・・集まったな?」
「全員居るわよ・・・?」
集まった仲間が静まる中でジョージとミリカが声を出す。
この会議の議題がいったい何なのか、まだ分からないアンデッド達。
彼等は、リーダーの口から出る提案を待つ。
「あーーそれでぇ~~? この会議の議題は手に入った有益な情報の公開と、これからの目標を決める事だ・・・」
「リーダー有益な情報とは、何でしょうか?」
ジョージの言う有益な情報に食い付いてきたシャリル。
彼女は新しい情報が気になって仕方が無いようだ。
「それはな、シャリル? この前に山の上方で発見された遺跡に設営されたキャンプ地の事は知っているだろう・・・」
「ええ・・・勿論です?」
「リーダー、勿体ぶらないで早く教えて!」
先ず発見された中規模な人間達の拠点の事を語るジョージ。
その事を知っているシャリルは不思議そうな表情で勿論と答えた。
それから、有益な新情報が気になり、待ちきれないとばかりに、キャロルは文句を言い出した。
「こりゃっ! キャロル!? リーダーに何て失礼な態度をっ!!」
「良いよ、リュージン、怒らなくても? 俺が勿体ぶるのが悪かったんだからさ?」
文句を言い出したキャロルを厳しく叱って渇を入れたリュージン。
しかし、ジョージは自分が悪いから気にするなと言って手を振った。
「リーダー・・・ご免なさい・・・」
「申し訳御座いませぬ、お見苦しい所を」
「あーー? 良いから良いから・・・まぁ~~話を続けて良いかな・・・それで、その拠点まで伸びる山道が発見されたんだ、見つけたのはファレドなんだがっ!」
謝るキャロルとリュージン達を、良いからと言って、ジョージは赦す。
彼は、話を続きを語り新たに発見され山道の事を皆に知らせる。
「彼の報告によると、山道は昼夜を問わずに、傭兵部隊と行商人達が補給の為に港町と拠点を行き来している様なんだ・・・でだっ! そこを通る行商人達と狩りで得た肉や骨を売って、その金で向こうからはアイテムや弾薬を仕入れようと思うんだ・・・?」
「ん~~? 詰まりは取引を行うのよね?」
拠点を行き来する傭兵部隊と行商人達と取引を行う算段を立てるジョージ。
その話を聞いて、口に人指し指をかざして何かを思案する様な仕草を見せるミリカ。
「ねぇっ! どうせならさぁ~~? その行商人達を襲うのってどぉ~~かしらーー?」
「いや、俺もそれは考えたが、ファレドに止められたよ・・・理由は危険だからだ? 盗賊紛いの奇襲を仕掛けて、もし失敗したら俺達は全滅するかも知れない・・・なら大人しく取引をした方が得策だろう?」
行商人達を襲撃しようと言い出したミリカ。
彼女に対して、ジョージは危険性が高すぎる事を考慮して、止めておこうと説得した。
「でもさぁ~~? 殺してから私達の仲間に変えて連れて来れば、死体も残らないし大丈夫じゃな~~い~~?」
「だとしてもリスクが高すぎるし、それに俺達アンデッドと傭兵部隊が戦っている所を見つかったら、増援を呼ばれて全滅するかも知れないぞっ!」
ミ リカの提案をリスクが高すぎると言って再び断るジョージ。
彼女の言う通り、倒した人間達をアンデッドに変えてしまえば、影も形も残らない。
その上、人間達にバレる事も無い。
しかし、ジョージの言う戦闘中に他の人間達に見つかれば増援が呼ばれる。
そうなれば、ジョージ達アンデッドのパーティー達が、御陀仏となるのは誰の目にも見えていた。
「て言うか!! お前は新しい女友達が欲しくて、そうやって駄々を捏ねているだけだろうっ!」
「ありゃりゃーー!? バレてましたか~~?」
ジョージから、頭の中で考えていた魂胆を見破られたミリカ。
彼女は、ありゃりゃと言ってフザけた様にへらへらと笑う。
「リーダー、私も仲間と言うより搾血用のの血袋が欲しくて堪りません!」
「リーダー!! アタシも新鮮な血が欲しいですっ!」
「搾血ぅ? って何だ・・・?」
血液を搾り取る為の人間の捕虜が欲しいですと言うシャリル、ニウ達。
両名の提言を聞いたジョージは搾血ってと言って困惑する。
「リーダー、補給用の血液を捕虜から搾り取ると言う意味です」
「そう言う意味か?」
シャリルに搾血の意味を教えて貰い意味を理解したジョージは一言呟く。
彼は、最後に皆の意見を纏めて、当面の計画を告げる。
「んあーー? 皆の意見は分かった・・・だが今すぐに行商人を襲う事はしない、彼等と取引を重ね準備が整ってから襲撃を行う、皆それまでは我慢だっ! 良いな・・・?」
「分かったわ!! ジョージ」
『はい、リーダー!!』
ジョージが仲間達にそう告げると、ミリカ以外は全員はいっと答え、会議は終了となった。