賢者の悩みは解決するかな?
「んん~~~~? そうだなあ・・・キャロルちゃんには、同い年の男の子を用意して上げるってのはどうだ?」
「同い年の男の子ですか?」
カブラルは名案が思い付いたと思い、リュージンに早速教える。
それを聞いた、キャロルの事を孫のように思う彼は。
「同い年の男の子・・・ふむ、良い提案ですね? 彼奴が恋心を抱くような男の子を用意してやれば、自然とそちらに気持ちが傾くと言う訳ですな・・・」
その斬新な提案を聞いたリュージン。
彼は、そうか、その通りだっと言う表情を感謝の気持ちと共にカブラル向ける。
「カブラル殿、感謝しますぞっ! 早速明日の会議で、リーダー殿にその提案を進言する事にしますっ! これで悩みも解決致しましたので今日はもうこれでお先に失礼させて頂きます」
「そうか? まあ? また何かあったら何時でも相談に来いよ・・・話し相手位には成ってやるからな、それじゃあ~~あばよ」
リュージンとカブラル達は話し終えると。
別れて、リュージンは寝床へと向かう。
カブラルは見張りを行い、皆が目を覚まして寝床から出て来るまで、一人静かに黙々と続けた。
やがて、時間が立つと皆が目を覚まし、寝床として活用した遺跡から出始める。
「うん? う~~ううっ? 良く寝たわぁ~~!! さて皆はどうかな?」
「ジョージ、おっはよ~~♥」
寝起きで体を起き上がらせたばかりのジョージは、先に目覚めていたミリカに挨拶を掛けられる。
「何だよミリカ、先に起きていたのか?」
「うんっ! そうだよ・・・さあさあ、ご飯の用意は出来ているから、とっとと皆の所に行きましょうっ♥」
ジョージは気だるそうにミリカと話す。
そして、二人で共に皆の集まる食事用に昨日用意した木箱のテーブルまで歩いていく。
「今日の食い物は何だろうな?」
「私が丹精込めて作った最高に美~~味しいルーマニア料理よっ!」
遺跡の中から出てきた二人は話ながら進む。そして、ミリカは自分が料理を作ったとは自慢するが。
「お前が料理を作ったってぇ~~? 大丈夫か、腹を壊したりしないよな・・・」
「え~~! ひっどーーいっ!? そんな事を言うなら食べなくて良いわよっ!」
ジョージのふざけた言葉に腹を立てたミリカは、顔を真っ赤にして怒り出す。
そして、彼は言い訳をして、吸血鬼母神の怒りを回避しようと必死に喋り出す。
「今のは冗談っ! 冗談だよっ? お前の作った飯が最高に美味しいのは分かっているから? 落ち着けって・・・」
「きぃーーーー!! そんな言い訳が通用するとでも思ってんのぉーーーーーー!?」
ジョージの考えた必死の言い訳も、鬼魔女ミリカには通用せず。
ミリカは、腰から素早くレイピア抜き取ると同時に、彼の喉元を浅く斬り付ける。
「あっ止めっ!? うわあ~~!!」
「逃げるなっ!! こぉの馬鹿ゾンビィ~~~~!?」
斬り殺されまいと急いで逃げ出す、ジョージ。
その背中を、レイピアの切っ先で斬り付けたり、突っついたりして追い掛ける修羅の如きミリカ。
「あ~~ごめんなさ~~いっ!?」
「赦すかああぁーーーー!!!」
ジョージは、遂に完全マジ切れバーサーカーモードのミリカに捕まってしまう。
そして、これから背筋が凍るような凄まじい拷問に掛けられる。
「さあ、大人しくしなさっいっ!?」
「あっ!? 何処に連れて行くんだっ!!」
と思いきや。
ジョージは、ミリカに背中の鎧の首元襟の部分を掴まれて引き摺られて、何処かに連れて行かれる。
「なっ! お前何処に連れて行くんだっ」
「皆の所に決まってるでしょう!」
不安がるジョージは、ミリカに行き先を聞くと。
彼女は皆の所に連れて行くと言って、彼を皆が待つ食事の準備が整っている場所まで引っ張って行く。
「先ずは、ジョージを皆の所に連れて行かなきゃね? こん何でも一応このパーティーのリーダー何だから? あんたが来ないと皆ご飯を食べられないのよ」
「そうか・・・俺はリーダー何だよな? それと、さっきの事で、もう怒って無いのか?」
リーダーである、ジョージが来ないと皆が食事を取れないと言うミリカ。
それを聞いた、ジョージはさっきの怒りはと聞いたが。
「勿論怒りは収まぁ~~って無いわよぉ~~! だからぁ~~後でちょっと付き合って貰うわよ?」
「ちょっ! ちょっとっ!? 何・・・何なの付き合って貰うって・・・」
ミリカは不気味な笑みを浮かべて、ジョージを直も引き摺って皆の場所まで連れて行った。