お料理じっくり、ことこと?
ミリカ達女子チームは、料理を作る為に食材と調理道具を集める。
野菜。
肉。
鍋。
庖丁。
と、様々な調理道具を女子チームは見つけた。
「鍋が三つに食材は沢山っ♥」
「私は白ワインとムール貝で・・・ほにゃ? ほにゃ♥・・・を作ってチーズで・・・を」
ミリカは子供の様にはしゃぎ、シャリルは馬車の中から見つけて来た他の食材。
エシャロット。
タマネギ。
ニンニク。
パセリ。
セロリ。
塩。
胡椒。
バター。
タイム(ハーブの葉)。
チーズ。
ポテト。
等で料理を作り始める。
「この料理を作るには水が必要ですが?」
「シャリル、水ならこの樽に入っているわよ!」
水が無いと困っているシャリルに、ニウが重たそうな樽を担いで近付いて来る。
「有り難うっ! ニウ、助かったわ」
「困った時は、お互い様よっ!、」
笑顔で感謝するシャリルに対して、ニウは樽を地面に下ろしながら微笑んだ。
「んじゃ、アタシもお料理を作らなきゃっと、言いたい所だけど・・・アタシの料理の材料は余り無いのよね・・・」
ニウは凄く残念そうな表情で困ってしまうが。
落ち込んでいるより他の仕事をしなければ行けないと思った彼女は。
「仕方がないか・・・料理は、お姉さまやシャリルとキャロルに任せてアタシは皆の御手伝いでも、やりますかっ」
「私は魔法で火を起こすから料理は他の人にお願いするわ」
ニウは仕方がないと言って、他の仲間を手伝おうと考え。
ミリカは火を起こすため、石を円形に囲んで馬車から持って来た薪を置いていく。
ミリカは料理は作れるのだが。
今回は、シャリルの料理の腕前と、キャロルの腕前に期待して火の当番に徹する。
「私はキャベツとポテトでバブル・アンド・スクイークを・・・そしてハムとソーセージで、ピッグ・イン・ブランケットを・・・」
キャロルはそう言いながら料理を作り始めた。
そして、シャリルとニウ達も、それぞれの料理を作り始める。
ミリカは魔法で火を起こし続け。
ニウは、ポテトやタマネギ等の野菜を切ったりして調理を手伝う。
そして料理が出来上がると。
ニウは馬車から酒を持って来て、皆に飲んで楽しんで貰う為に用意する。
「シャリル・・・これは? ・・・」
「それはっ!? アルザス産のピノ・ブラン♥」
ニウが見つけて来た数本の酒瓶。
その中には、シャリルの料理にぴったりと合うアルザス産ピノ・ブランがあった。
他には。
ランビックビール。
ニュルンベルク赤ビール。
チョコレートビール。
ホワイトビール。
ラズベリービール。
等々を始めとするビールと。
ボルドーワイン。
シャンパン。
スコッチウイスキー。
等と、大量の御酒が見つかった。
「これだけ飲んだら、へべれけに酔っちゃうわねっ・・・そしたら今夜は・・・ふふん♥」
「ミリカお姉ちゃんっ! 今夜は私とぉ~♥」
ミリカは、キャロルと抱き合って。
上から背の低い、ハートの浮かんだ彼女瞳を覗き込み。
腰と尻に手を回して撫でる。
キャロルは、ミリカの豊満な胸に顔を埋め。
良い匂いを嗅ぎながら上目使いで甘える。
その姿は姉に甘える妹のようだ。
「御二人ともっ! 今はまだ早いですよ、リーダーやアレリオが眠ってから私も♥ ・・・」
「その時は、アタシも女同士の愛し合いに交ざりますよ~~♥」
シャリルとニウ達も、微笑み。
永遠の忠誠を誓った主であるミリカに、ハートマークの浮かんだ瞳を向ける。
「ふふっ? ・・・皆その時が来たら、シニッカちゃんも入れて、五人で今夜も派手に楽しみましょうねっ♥」
ミリカは、皆との夜のお楽しみを想像して微笑む。
勿論、他の四人も同様に微笑んだが。
それは、彼女に負けないくらい、妖艶な笑みを顔に浮かべていたのであった。
その後。
アンデッドのパーティーの面々は、遂に完成した馬車の姿を見ようと全員集まる。
「見てくれっ! やっと出来たぜぇ~~」
カブラルは丹精込めて制作した馬車をアンデッドの仲間達に見せつける。
その姿を見た仲間達の反応は。
「どれも俺の自信作だっ!!」
「これが・・・!」
「これねっ!!」
カブラルの指差した方向には数台の馬車が並んでいた。
それを見たジョージとミリカ達は、まじまじと出来たばかりの馬車を見つめる。
そこには、一人乗りのバギータイプの小型二輪馬車が二台。
二人乗りの四輪チャリオット馬車が二台。
中型の四人乗りの四輪キャリッジ馬車が一台。
合計、五台の馬車が並び、ジョージ達はこれで全員馬車で移動出来る様に成った。
「二人乗りのチャリオットと四人乗りのキャリッジの長椅子は外してベンチやソファーとしても使えるぜ」
カブラルは、自らの制作した馬車を自慢する様に説明した。
それを見た仲間達は、馬車の完成度の高さに驚嘆する。
「凄いな!? カブラルお前は本物の大工職人見たいだな・・・」
「ほんと! ガテン系見たいに技術力有るわね・・・それに何だかTOKIO見たいで格好いいわよっ♥」
「いやぁーーそれ程でも・・・」
ジョージとミリカ達は、二人揃ってカブラルを褒めると。
彼等に褒められた当のカブラルは照れ臭そうに目を反らした。
「っで・・・そんなカブラルにぃ~~御褒美として御飯を食べさせて上げるわよっ! さあカブラルだけじゃなく皆も御飯にしましょうっ! ・・・ほらっ! さあさあ~~行く行く」
「こらっ!? 押すな押すなっ?」
「うわっ? ミリカ様! ちょっと?」
ミリカは、ジョージとカブラルの背中を押しながら皆を御飯に連れて行った。