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街まで向かう途中でっ!? 休むか・・・


 ジョージ達アンデッドのパーティは、街までは一直線に行くのをやめた。

 そして、街道は迂回して行く事に決めた。

 理由は、街道筋や通り安い道を進む。

 すると、また何時なんどき、人間に出会すか分からない。

 なので、凸凹した歩きにくい荒野を黙々と進んで行く。



「あ~~あーー何処かに屋根の有るお家は無いかな~~?」


「ん~~なっ! 場所が有る訳ねぇだろう・・・」


 ミリカが何時もの如く言い出した我が儘に対して、ジョージは呆れてしまう。


「リーダー、我々もそろそろ家が欲しいですよね・・・隠れ家とか・・・」


「私達も一々、穴を掘るより安全な隠れ家が欲しいですね、しかし今は島から出る為にそれよりも街を目指さなければ・・・」



 アレリオはそう愚痴りがら歩く。

 シャリルも穴より、隠れ家が欲しいと言ったが、やはり街を目指す事に決めた。



「はぁ~~疲れたわ・・・もうお腹空いたわ~~」


「キャロルちゃんも、お腹空いたのーーアタシも~~?」


「二人共、私だってお腹が凄く空いたわよ・・・」


 キャロル、ニウ、シニッカ達。

 彼女等、三人のアンデッド娘達は見苦しい駄々を捏ね始め、五月蝿く騒いだ。



「リーダー、ミリカ様、女性連中が騒いでますし・・・今晩はここで食事にして穴堀もここにしましょうか?」


 その様子を見かねたカブラル。

 彼は、リーダーであるジョージとミリカ達に、今晩の野営を進言する。



「まあ、そうするか? 皆も腹が減っているだろうしな・・・」


「私も、お腹ぺこぺこよーー」


 ジョージとミリカ達は、適当な場所に座り、食事の準備を始める。


 女性陣のアンデッドは、チーズと果物を袋から取りだし。

 男性陣のアンデッドは、エールとスタウト、ジュースを取りだし。

 全員が食事に取り掛かる。



「さあ~~チーズを食いますかっ!」


「エールを飲んでチーズを食べてっ!」


 ジョージはそう言うと、ラミ・デュ・シャンベルタンチーズを食べ始める。

 ミリカもエールを飲んで、青カビのブルーローフチーズを美味しそうに食べる。



「やっぱチーズは美味しいな」


「この青カビチーズしょっぱくて美味しい~~♥」


 馬鹿ゾンビ吸血鬼アホの二人は、仲間達と共に一時の幸福な食事の時間を楽しむ。



「うむ、うむ、リンゴと蜜柑は美味いぞ」


「師匠、リンゴジュースも美味しいよ~~」


 リュージンとキャロル達も、果物を食べて、果物ジュースを飲んで味わい。

 二人して食事を楽しむ。



「ふむっ! ふむっ!? こっちのピクルスも美味しいわっ!」


「葡萄も甘酸っぱくて美味し~~い」


 ニウは、ピクルスを食べて微笑みを浮かべ。

 シニッカは、葡萄を摘まんで食べて甘味と酸味を味わう。



「そろそろビールが欲しいな・・・それもキンキンに冷えた奴がな」


「だねっ? ・・・ワインに、ウィスキー? それに、スコッチを浴びる様に飲みたいよ」


 カブラルとビョルン達は、愚痴を溢しながら、口に食べ物を運ぶ。


 ケープの酢漬け

 サーモン・スモーク

 干したタラ


 これ等を食べて、エールとスタウトをガブ飲みしていく。



「オリーブの酢漬けはうめーぜっ!」


「ベーコンとローストビーフの薫製も美味しいっ♥」


 アレリオは、オリーブの酢漬けをばくばくと美味しそうに頬張り。

 シャリルは、ベーコンとローストビーフの薫製を口に運び。

 頬っぺたに片手を当てながら美味しそうに食べて行く。



 その後も、ジョージ達アンデッドのパーティは口に食べ物を運ぶ。

 ベーコンやチーズ、エール、ジュース。

 と言った物を、飽きるまで食べて飲んで穴を掘ってそこで就寝した。



 翌朝、では無く翌日の晩方に目を覚ました、アンデッドのパーティはと言うと。

 皆寝惚けながらも起き上がり、穴の中から外を目指す。



「よしっ! 敵影は無しと」


「居ないわね・・・」


 アレリオとシニッカ達は、二つの穴から蓋として使っている布をずらし。

 辺りを警戒するが。

 敵の姿が無いのを確認すると、仲間に敵が居ない事を伝える。



「リーダー、敵の姿は有りませんし、穴から出ても大丈夫でしょう」


「アレリオの言っている通り、魔物の気配も無く、辺りは安全と思われます」


 シャリルとアレリオ達は、ジョージに辺りの状況を伝えると、彼は指示を出す。



「安全なら出てみるか・・・皆は俺が出るから後に続いてくれ」


 ジョージは、穴の蓋の布を開けて土中から這い出て行き。

 ミリカや他の仲間達も、ぞろぞろと穴から這い出て辺りを見回す。



「何も居ないよな? よしっ! 再び街を目指すぞっ!」


「その前に魔物を倒して、皮とか剥ぎ取って、お小遣いを稼ぐのと肉を切り出して、ベーコンや薫製肉を作りましょうよ」


 ジョージが街を目指すと言うと。

 ミリカは肉を欲しがり、魔物を倒して狩りをしたいと言い出す。



「リーダー、お姉さまの言う通り肉類や魚、漬け物、等の食材が少なく成って来ています・・・私も狩りをして食料を増やすのと商人と取引を行い食料品を購入するのをお勧めします」


 シャリルもまた、ミリカの発言に賛同して自らの意見を進言した。


 ミリカとシャリル達は、食料と飲料水の心配をしているのだ。



「シャリルも、そう言うのなら食材調達と皮とか剥ぎ取って商人に売り付ける為に魔物狩りを行うかっ!」


 ジョージは、今日の行動は狩りを行う事に決め。

 取り合えず、目に入った街とは反対方向を眺め。

 そう遠くない距離の川が流れる湿原に向かって歩き出す。



「俺達は狩りを行って旨い肉を腹が膨れるまで食うぞっ! さあ~~みんなっ! 出発だ」


 ジョージはそう仲間に告げながら魔物狩りへと向かう。

 腹を満たす程の大量の肉を求めて。

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