新たに現れた愚かな人間達は?
大柄な褐色肌の男と明るい金髪の小柄な女性。
彼女は、落石と土砂の山を下りると、こちらまで駆け寄ってきた。
「この間の岩山鬼ウサギの時は危なかったな・・・今のホーンエレファントの事もそうだが・・・」
「貴方達はいつも運が良いわよね、まるで神様に守って貰っている見たいに・・・運良く私達二人が参戦しなかったら、貴方達は今頃、あのホーンエレファントの餌に成って居たところよ」
大柄な褐色肌の男と明るい金髪の小柄な女性。
彼女は、ジョージ達の四メートル程近づいて来てそう話した。
「そう言われたら、そうだよな・・・あんた等、二人が現れたおかげで、象さんも逃げ出して行ったしな? 有り難う感謝するよ」
「二度も助けて下さって感謝します、貴方方岩山鬼ウサギの時から二人が助けてくれた、おかげで私達のパーティーは、この危険な島で生き残る事が出来ました」
ジョージは、現れた二人の人間に礼を言うと。
ミリカも、ニコッリと笑みを浮かべて礼を言った。
「それにしても、あんな図体のデカイ魔物をどうやって追っ払ったんだ?」
「本当に不思議よね?」
ジョージとミリカ達がそう言うと。
二人組の人間達は、どうしてホーンエレファントが逃げ出したのか。
その理由を話し始めた。
「ホーンエレファントには幾つかの弱点があってな、ひとつは頭の天辺、もう一つは眼を狙って攻撃する事・・・そして、一番効果が有るのが尻を攻撃する事だな」
「例えば銃弾や火矢、魔法でねっ? そうすれば奴等は尻尾を巻いて逃げ出すわよ、その後を追いかけて足に攻撃を集中させて動けなくしてから仕留めたり、尻を攻撃して罠に誘い込んだりってね」
二人の人間達はそう話し。
ホーンエレファントの倒し方を、ジョージとミリカ達に説明した。
「随分魔物の生態について詳しいんだな? 二人は魔物猟師だから詳しいのか?」
「単に魔物を狩るだけじゃなくて、魔物退治のプロなのかしら?」
ジョージとミリカ達が、二人の腕前と知識を称えると。
当の人間達は、嬉しそうに語り始めた。
「ああっ! 勿論、魔物には詳しいぜ、長い間魔物猟や捕獲をやって来たんだからな」
「そうよ、私達は魔物猟に慣れているし、銃と弓の腕前は一流よ」
大柄な褐色肌の男。
明るい金髪の小柄な女性。
二人はそう言って、自分達の腕前を自慢した。
「それで物は相談何だが・・・」
「私達は貴方達を二度に渡って助けたわよね?」
二人は相談が有ると。
二度も窮地を救った恩をチラつかせて、ジョージとミリカ達に言う。
「何だ? 助けた礼に何か欲しいのか? 報酬なら別に上げても良いけど」
「助けてくれた事は事実出しねぇ~~貴方達が報酬が欲しいって言うのなら良いわよ」
ジョージとミリカ達は、二人の人間達に報酬を渡すため。
仲間を呼ぼうと、後ろを振り向こうとするが、急に二人に止められる。
「待ってくれっ! 俺達は報酬が欲しいのはそうだがっ! 一時的な報酬ではなくてずっと貰える報酬が欲しいんだよ」
「そうっ? 出来るなら、雇って欲しいのよ・・・あの集団と別れた後仕事が無くて・・・」
二人は、ジョージとミリカ達に、自分達を雇う様に頼み込んだ。
「行商人から買う弾や矢の補給代や生活費は魔物を狩って、肉や毛皮を売って日銭を稼いで、ギリギリの生活を続けて居たのだけどね・・・もし良かったら貴方達に雇って貰えたら良いんだけど」
明るい金髪の小柄な女性は、ジョージとミリカ達に、雇い入れる様に頼み込む。
「うーーん、ミリカどうする・・・?」
「どうするって、仲間に入れるに決まっているでしょう? 勿論アンデッドに変えてだけど・・・この二人は魔物に詳しいし、私達を二度も助けたし、武器を扱う腕前も中々の物のだったしね」
ミリカは、ジョージの耳元でヒソヒソ声で相談を始めた。
そして、ジョージとミリカ達は二人をじぃーーと見つめる。
二人の姿は、前に出会った時とあまり変わっていなかった。
大柄な褐色肌の大工の様な髪形の短髪で緑の目をした男。
彼の方は、灰色の鎧を身に付け緑とオレンジのピエロの様な服を着ている。
下には、服と同じ色の王子様が履いているような玉ねぎ型の短パン。
それとタイツを履いていた。
武器は、上部に折り畳み式のスパイクバヨネットの付いたラッパ銃だ。
それを、彼は肩に担いでいた。
その姿は、アステカやインカを滅ぼした征服者の様だった。
女性の方は、黒い短弓を装備していてる。
服装は、灰色の軍服の様なコート。
その下には、左に物入れ袋を付けて、ぶらさげた青色のベスト。
更に、その下には。
白い割烹着の様な服を着て、赤に近いピンク色のスカートとタイツを履いた。
見た目は、若く小柄な体付きで、頭髪は薄い金色のショートヘアーだ。
瞳は、海のように深い、綺麗な青色をしていた。
仲間にすると、大柄な褐色肌の男はラッパ銃を持ち前衛で戦えそうであり。
明るい金髪の小柄な女性の方は、弓を後方から射って援護してくれそうに見える。
ジョージとミリカ達には、二人とも頼もしそうに見えた。
「なあ? どうなんだ・・・雇ってくれるのか?」
「ああ、分かったよ・・・雇うさっ?」
自分達を雇用してくれるのか気になる、大柄な褐色肌の男がそう聞いてくると。
その問いに、ジョージは雇うと返事を返した。