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象さん今行くぞっ?


「良いか・・・リュージン、あいつの頭の上まで風魔法で俺を飛ばして欲しいんだが」


「リーダー殿、ワシの風魔法にはそこまでの高い所までアンデッド一人を飛ばす風力は有りませぬ」


 ジョージの頼みに、リュージンはそう答えた。



「しかし・・・あの長い鼻の両横の牙までの高さ、までならばワシの風魔法で飛ばして持ち上げる事もかのうでしょうな・・・」


 リュージンはそう言うと。

 ホーンエレファントの鼻を険しい視線を向け。

 睨み渋い表情を、ゾンビ顔に浮かべる。



「じゃあ、それで良いから頼むぞっ・・・俺はホーンエレファントに突撃するから奴の手前まで行ったら剣を掲げて大声で今だって合図する、その時に風を頼むぞ、リュージン」


「リーダー殿、分かりましたぞ・・・ワシの風魔法で奴の頭に登り、脳を損傷させるんですな・・・」


 ジョージの頼みと指示を聞いたリュージンは、彼の打ち立てた作戦の意図を理解した。



「まっそう言う訳だ、じゃあリュージン頼むぞっ!」


 リュージンに一言告げると。

 ジョージは一人、ホーンエレファントの元へと駆け出して行く。



「私達はまたあの馬鹿ジョージの援護ねっ、フレイムボール」


「どうやら?その様ですね・・・お姉さまっ、サンダーショット」


 ミリカとシャリルは駆け出して行く馬鹿ジョージを援護する為にそれぞれの魔法を放つ。


「アレリオ、ニウ、奴の手前まで行ったらリュージンが援護してくれる、それまで俺に随伴して護衛してくれっ!」


 ジョージは、アレリオとニウ達に頼み。

 ホーンエレファントまで一直線に突っ込んで行く。



「了解っ! リーダー、俺もあの象に突っ込むのを手伝いますよっ!」


「リーダー、象さん殺しなら、アタシも着いて行きますよ」


 アレリオとニウ達はそう言って、ジョージの斜め後ろに随伴して彼を護衛しつつ走る。



「邪魔な巨像めっ! 死ねぇーー!!」


『ドドドドドドドドドドドドドーー』


「ビョルン殿~~~、リーダーが奴の頭に登り止めを刺す様なのでワシらは、より激しい魔法の攻撃でこの巨像の注意をワシらに引きましょうぞっ!」


 一方、側面から落石を避けて体勢を立て直し。

 再び、魔法攻撃を続けるビョルン。

 彼に、反対側からリュージンは声を掛ける。



「リュージンさんっ! 分かりました、僕等は魔法攻撃を続ければ良いんですね」


『ドドドドドドドドドドドーー』


 そう伝えられた、ビョルンは魔法攻撃をホーンエレファントに続ける。


 そして、走り続けるジョージは、アレリオとニウ達と合流し。

 ホーンエレファントに素早く疾走して突撃して行く。



「アレリオ、ニウ、二人共俺に続いてくれっ! 俺はリュージンの風魔法で象さんの頭に登って頭部を攻撃して見る、攻撃が効くかどうかは分からんけど正面から攻撃するよりは効くかもな・・・」


「リーダー、ならっ護衛は俺達に任せて下さいっ」


「リーダー、いざと言う時はアタシ達が楯に成ります」


 ジョージはそう指示を出しつつ走り続け。

 アレリオとニウ達は、彼にそう答える。



「ニウッ! 護衛は任せるが楯にはしないっ! お前達は大事な仲間だからな・・・」


 ジョージは、ホーンエレファントに向かって一直線に突撃して行く。


 奴は、前方と左右両側の三方向から浴びせられる、激しい魔法の連続支援攻撃。

 それを全く気にする事なく。

 ジョージ達三人に鋭い視線を向けて咆哮を上げた。



「パオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーン」


 咆哮を叫びながら、ホーンエレファントは鼻を頭上まで高く掲げ。

 そこから、一気に鼻を振り落とす。



「パオーーーーーーーーーーーー」


『ドーーーーーーーーーーン』


 と、ホーンエレファントの長い鼻を振り落とした一撃は大きな衝撃音と揺れ。

 そして、長い鼻の両脇から土煙と小石を水飛沫の如く巻き上げる。



「皆っ! 無事かっ?」


「危なかったぜぇ~~・・・」


「潰されたかっ!? っと、思ったわぁ」


 ジョージ達三人は、ホーンエレファントの長い鼻の振り落とし攻撃を間一髪。

 それぞれ、左右に跳び跳ねて避けた。



「パオーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーンッ」


 ジョージ達は、長い鼻の攻撃を回避すると。

 再び、ホーンエレファントの頭を目指し駆け出して行った。

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