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襲撃、交易所の人間は全滅させる


「敵襲ーーーー」


 見張りの傭兵が叫ぶ。



『ボッ』


『ガンッ』


「やられたーー」 


「撃ち返せーー」


『バンッ』


『ドドドドドドドドーー』


「ああーーあああーーーーあーー」


『パァンッ』


「奴らどこからっ?」


 様々な魔法と銃声が、夜の闇に響き渡り。

 その音と共に、怒号と悲鳴、絶叫が周囲に木霊する。


 商人達は何が起こったのかと思い。

 急ぎ身体を起こして、ベッドから飛び起きた。



「敵はどこからだっ?」


「あっちだっ!」


 ファレドを含む商人達は、ピストルや剣とナイフで武装して、小屋の外に向かう。

 彼等は、戦闘音の聞こえる方へと扉を開き、駆け出して行く。


 商人達が小屋の外へ出て見ると。

 そこには、暗闇の中に三人の人影が見えた。

 すると、人影の内の一人、女の様な人影が右手をかざし、魔法を放って来た。



「フレイムボールッ」


「ぐっ! あっ! ああ熱いっ! 熱い熱い」


 ファレドの後方に居た、片手険を持った若い商人が火炎魔法を喰らい、燃え上がる。


 その後ろに居た、騎士のような格好の人影も攻撃魔法を放つ。



「ダークボール」


「うわっ!」


 ファレドの隣に居た、年老いた商人が後方に吹き飛ぶ。



「マッシモッ! サイモンッ!」


 ファレドが叫ぶと、今度は右から。



『ドドドドドドドドドドドドドドドドドーー』


「うっ!?」


「ぎゃあっ」


 弦楽器を奏でるような音が響き渡り、見張りの傭兵や商人達が数人倒れる。



「くそおっ!」


『パァン』


「殺られて、たまるかってんだっ!」


『バンッ』


 と商人達は手に持つ、ホイールロックピストルの引き金を引き。

 弦楽器を持つ人影に撃ち返し、銃弾が人影の体貫通するが。


 その人影は、まるで銃弾が効いて無いかの如く、ゆっくりと前進してくる。


 暗くて良く見えないが。

 その人影は、生き残ったファレド達商人の側まで近づいて来ていた。



「サンダーショット」


「ぎゃーー」


「アタシの攻撃で死ねぇっ~~」


「ごふっ!?」


 一人、また一人と傭兵と商人達は虐殺されて行く。

 やがて、十八人居た交易所の人間は、今や六人まで数を減らしていた。



「くそっ! 逃げろ」


「おいっ! 上を見ろ」


 一人の商人が小屋の屋根の上に誰かが立っているのを見つける。

 屋根の上に居るのは、黒衣の衣装を身に付けた沁国人の様であった。



「おいっ! おまっ!」

  

「貴様っ!」


「エアーカッター、エアーカッター」

 

 二人の商人が、風魔法で正確に喉を切り裂かれて絶命する。



「おいっ! 逃げろっ! 北と南が駄目なら東の入り口から逃げるんだ」


 ファレドを含む、残る四人の商人達。

 彼等は、東の入り口を目指して駆け出す。

 が、そこにも謎の人影が現れた。


 その謎の人影を良く目を凝らして見ると。

 長剣を構える剣士と、女格闘家らしい人影が、自分達の行くてを阻むのが見えた。



「奴らは魔法を使えないぞ、集中突破だーーどけぇ~~!!」

 

 一人の商人が叫ぶと、ファレドを含む残りの三人も、そちらに向かって走り出した。



「行けぇーー」


『バン』


「邪魔だあ~~~~」


『バァン』


 商人達は、ミュケレットロックピストルとスナップハンスロック式銃を撃ち。

 前方に立っている、長剣を持つ剣士と、女格闘家に撃つが。


 彼らには、鎧が頑丈なのか。

 それとも、痛みを我慢しているのか。

 やはり、銃弾は効いていないようだった。  



「うああーーーー」


「くたばれ~~」


 そして、彼らに走り近づいて行った二人の商人達は、彼ら謎の二人の人影に対し。

 ピストルを持つ一人の商人は、腰の鞘からナイフを抜いて斬りかかり。

 もう一人の商人は、スナップハンスロック式銃の銃床で殴りかかって行った。



「ふぅっ! 単純な動きだ・・・」


「アタシには、そんな攻撃当たらないわよっ!」


 彼ら謎の人影に挑んで行った、二人の攻撃は軽く交わされてしまい。


 剣士に、ナイフで斬りかかって行った商人。

 彼は、長剣で縦斬りにされ、体が真っ二つに切り裂かれてしまい。


 女格闘家に、銃床で殴りかかろうと挑んで行った商人は、銃を蹴り飛ばされ。

 額を殴られて、そのまま後ろにバタリッと倒れる。


 残る商人は、俺とヴラウリオだけの二人になってしまった。

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