追いかけられるバカと鶏恐竜と対決
六匹のラプトルケッコーに追いかけられるバカ。
「キイィィーーーーーー」
「あーー! このままじゃジュラシックパーク見たいに食われちまうーーーー!!」
そんな事を叫んでないで仲間の所まで逃げろバカ。
「キイイィィーー」
「来んなーーーー」
ジョージは、ひたすらにラプトルケッコー達から逃げる。
「リーダーに援護をっ!!」
シャリルはそう言って魔法を放つ。
それに続いて、リュージンとビョルン達も、魔法を放とうとしていた。
ジョージが、そうして追われている間。
ミリカ達三人は、サウルスコケッコーと対峙していた。
「ガアアアーーーー」
サウルスコケッコーは、ミリカ達に向かって走る。
その巨体に似合わず、動きは機敏で、素早く。
あっという間にミリカ達と間合いを詰め。
その筋肉の塊の足でらミリカ達を纏めて踏み潰そうと飛びかかってきた。
「皆っ危ないわよっ!」
ミリカはそう言って、間一髪でそれを横に跳んで回避し。
着地すると同時、サウルスコケッコーに火炎魔法を撃ち込んだ。
「フレイムボール、フレイムボール」
ミリカは、火炎魔法で攻撃すると。
アレリオとニウ達も、サウルスコケッコーに攻撃を仕掛ける。
「くたばれっ! 兜割りぃーー」
「アタシの一撃をくらいなっ!」
アレリオは、サウルスコケッコーの巨体の下に回り込み。
足をモンタンテで斬りつける。
ニウは脇の下を狙い、ダンで殴り付けて、強烈な一撃をお見舞いする。
「ガアアアーーーー」
サウルスコケッコーは叫び声を上げて暴れ出すが。
二人は既に、サウルスコケッコーから離れていた。
「しぶといわね、あの鶏恐竜・・・でも諦めないわよ、フレイムボール」
ミリカはそう言って、再度魔法攻撃を行う。
「ニウ、ミリカ様に続くぞっ!」
「アレリオ、アタシも、お姉さまの為ならっ!」
二人も、サウルスコケッコーに攻撃を再度仕掛けるが。
「ガアアアアアーーーー」
「うわっ!?」
「きゃあーー!?」
アレリオとニウ達は、サウルスコケッコーの尾で弾き飛ばされてしまう。
そして、残ったミリカにサウルスコケッコーは鋭い眼光を向け。
その巨体がゆっくりと迫る。
「あっ? あああ・・・」
(・・・助けて・・・ジョージ・・・)
ミリカは後ろへ、へたり込んでしまい、そう願う。
『ボガンッ!』
「ガアアアァーーガッ!?」
とそこへ、サウルスコケッコーの頭に、後ろから飛んできた暗黒球が当たる。
「ミリカッ! こっちは終わったぞ、シャリル達の魔法攻撃の援護のおかげだけど」
ジョージは後ろから現れ、そう言ってミリカの手を掴み立たせた。
「ジョージ・・・有りがとっ・・・」
ミリカは顔を赤く染めて、礼を述べた。
「礼は・・・良い・・・って、それよりもあいつを仕留めるぞ、一斉射撃だ」
ジョージがそう言うと、一斉に魔法攻撃を行う。
「ダークボール、ダークボール」
「サンダーショット」
と全員が、サウルスコケッコーに向けて魔法を放ち、奴は吠え声を上げて苦しむ。
「ガアアアアーーーー」
「さっきのお返しだ」
「も~~と、キツいお仕置きが必要みたいね」
吠え声を上げる、サウルスコケッコーに向け。
突撃していく、アレリオとニウ達。
「喰らえっ!」
「このおっ!」
アレリオは、右からモンタンテでサウルスコケッコーの脇腹を切り裂き。
ニウは、左か奴の脛にダンを打ち込んでよろけさせる。
「ガアアアアーー」
「皆っ次は白兵戦だっ!」
サウルスコケッコーは一瞬よろけてしまうが直ぐに暴れ出した。
それを、ジョージ達は皆で囲み。
隙を突いて、奴の体に攻撃を加える。
「えいっ!」
「デカブツめっ! じゃまじゃあっ!!」
シャリルはメイスを振るい、右足に攻撃を加える。
リュージンは、偃月刀を振り回して腹に突き刺す。
「ガアアア・・・!?」
最後のリュージンの偃月刀による、一撃が効いたのか。
サウルスコケッコーは叫ぶのをやめて、前のめりに倒れ込み、顎を地面に打ち付ける。
「殺ったか・・・?」
ジョージは倒れ込んだサウルスコケッコーの頭を狙い。
ショートソードで、ツンツンと突っついて生死を確かめるが。
「ガアアァーー」
サウルスコケッコーは、いきなり頭を上げ。
顎を開き、ジョージを丸飲みにしようと立ち上がる。
「うっ!?」
ジョージは、突然の事にびびって動けなくなる。
が勇気を振り絞り、サウルスコケッコーの鼻先に、ショートソードを突き刺す。
「ガアアアーーガアアーーーー」
「うああーー」
サウルスコケッコーは、鼻先からジョージを離そうと頭を振るう。
彼は、ショートソードに掴まり。
振り落とされ無いように、確りと両手で柄を握る。
「ドドドドドドドドーー」
「サンダーショット」
そこへ、ビョルンとシャリル達が魔法による援護を行い。
サウルスコケッコーの体に魔法を数発撃ち込むと、奴は倒れる。
「ガア・・・」
『ドサリ・・・』
と、崩れ落ちたように横に倒れるサウルスコケッコー。
ジョージは、サウルスコケッコーと共に倒れてしまい。
立ち上がると何度も深くショートソードを頭に差し込み。
今度こそ、このデカブツが死んだ事を確かめる。
『ザチュッ、ザチュッ、ザチュッ』
「やっと死んだか・・・」
ジョージ達アンデッドは、ケッコーの群れに勝利した。