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コロラド川より東はシーザーの土地?


「食った~~食った~~? さあってと、キャロルを仲間にするために東のコロラド川を越えて、シーザーの土地へとリージョン兵共をぶっ殺しに行きますか」


「はぁ? またあんたは訳の分からない事を言ってぇ~~」


 ジョージは、シーザーがどうとか。

 この世界にあるはずの無い、コロラド川の名前を出した。

 それを聞いていた、ミリカはまた呆れてそう言った。 



「あのリーダー、軍団リージョンとは? いったい何の軍団なんでしょうか?」


「私も気になりますが、シーザーとは古代ローム帝国の皇帝でしょうか? 名前が似ていますが・・・」


 アレリオとシャリル達は、不思議に思いそう言った。



「ああっ? 古代ローマ帝国・・・こっちではローム帝国だったか、の真似をして八十八の部族と傭兵を従え、旧国際都市デンバーを制圧し・・・西へ西へと進撃して、モハビ砂漠へたどり着き、ニューカリフォルニア共和国と貴重な水源地フーバダムを巡って戦争中の勢力さ・・・そして、皇帝は自らをシーザーと名乗っている・・・」


 ジョージは、長々とフォールアウト・ニューベガスを語った。



「それは凄いですな、ジョージ殿の元いた世界にも強者と強国が沢山有るようですな」


 リュージンもそう言ったが、勿論そんな物はゲームのディスクの中にしか存在しない。



「あんた・・・それはゲームの話しでしょうがっ」


 ミリカはキレたが。



「別に良いだろ、どうせ、ここもゲームの中の世界見たいなもんだしっ!」

 

 喧嘩を始めるジョージとミリカ達。



「あのリーダー、ミリカ様、先を急ぎましょう」 


「そうですよっ! キャロルちゃんを仲間に入れる為にもさっさと先を急ぎましょうよっ!」


 ビョルンとニウ達は、喧嘩を続ける幼稚な二人を説得した。



「そうだったな・・・」


「そうね・・・早く行きましょうか」


 馬鹿ゾンビとアホ吸血鬼である間抜け二人は説得され、落ち着きを取り戻す。

 そして、また東の港町を目指して歩き続ける。 


 七人のアンデッドが広野を歩いている。

 すると、眼前に岩で出来た歪な形の柱が沢山揃っている岩柱の森が見えてきた。



「あ~~シャリル、この岩の柱の森は何だ? 説明を頼む」

 

「はいっ! リーダー、この岩の森は地図を見ると、どうやら岩柱の森と見たまんまの名前をつけられた場所のようです」


 ジョージの質問に、シャリルは直ぐに答えた。



「見たまんま岩柱の森か・・・何のひねりも無いな・・・」


 ジョージは、一人疲れたように呟いた。



「リーダー、どうしますか? ここにはきっと魔物が潜んでいますよ」 


「迂回するにしても時間がかかるしのぉ~~右に迂回すれば山を越える事に、左に迂回すれば砂漠を進む事に・・・」


 アレリオとリュージン達は、悩みながら言った。



「三つの道が有るが、どれも茨の道成らぬ地獄への片道切符って訳か・・・目の前の岩柱の森は魔物が潜み、右の山は登るのに時間がかかり、左の砂漠はこの前の様に強い魔物がひしめいて居る・・・」 


 二人の意見を聞いた、ジョージは一人そう呟く。



「ねぇ~~ジョージ、どうするの? 私はどれでも良いけどさ~~」


「ミリカ・・・分かった、よしっ! このまま目の前の岩柱の森に前進だ」


 ミリカはジョージに言うと、彼はそう決めた。



「ミリカは俺の横に並んで前方を警戒して、アレリオとシャリルは左右に展開してニウとリュージンとビョルンは後方からの不意討ちに警戒してくれ」


「みんな、気をつけてね」


 ジョージは指示を出して岩柱の森のへと入って行き、ミリカも彼の後に続く。

 そして、アンデッド達七人は岩柱の森に入っていった。



『ガタッ』


「何だっ・・・?」


『ヒュウゥゥゥ~~~~』


「ビョルン、風よ」


 ビョルンは不意に聞こえた音に反応して、ニッケルハルパを向ける。

 しかし、そこには何も居なく冷たい夜風の音だけが静かに響いていた。

 更に、ニウから間違いだと言われた彼は。



「そう・・・だよな? 魔物かオバケかと思ったよ・・・」  


「ビョルン、私達もオバケなのよ、だから仮にオバケが居たとしても、仲間だから怖くないわよ」


 魔物とオバケを怖がるビョルン。

 彼を、ニウは私達もオバケだと言って宥めて落ち着かせる。   



「だよな・・・聞き間違いだよな」


「いえ、聞き間違えではないかと」


 リュージンは、ビョルンにそう言って周囲の岩柱を睨む。



「何かがいたのは確かですな、きっと魔物がワシらを獲物にしようと狙っているのでしょうな・・・」


 リュージンは警戒を解かず。

 周囲から、自分達を監視しているであろう何者か達が襲って来るのを待った。

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