アンデッドはどこへ消えたのか?
「おいっ! アンデッドは?」
「いないぞ魔法で逃げたか」
二人の男はそう言う。
一人は銃剣の付いた銃を持ち、もう一人の方は手に、二丁の拳銃を持っている。
「そっちはどうなの?」
「こっちには居なかったわよ」
「じゃあ、奴等どこに消えやがったんだ」
反対側からも人が来る。
弓を手に持つ女弓兵、女魔法使い、投石紐を持った男が歩いて、二人の男に近づく。
「そっちも見つけられなかった様だな? 仕方がないキャンプ地に戻ろう」
銃剣の付いた銃を持った男が、そう言って歩き出した。
「仕方がないわねっ? 皆いくよっ!」
「アンデッドを捕まれて研究材料にしようと思ったのに・・・」
女弓兵と女魔法使いは歩き出した男に付いていく。
「本当に何も無いよな・・・後ろから襲われるなんて御免だぞ・・・」
投石紐を持つ男は後ろを振り向いて呟いた。
「何独り言を喋ってんだ? 置いてかれるぞ」
「ああっそうだな、行こう」
二丁拳銃の男に、置いてかれるぞと言われた投石紐を持つ男は歩き出した。
『・・・・・・・・・ドカッ!』
「ぷはあーー? 土の中は狭くて嫌だわあ~~」
『・・・ボコンッ! ・・・』
「アイツ等は行ってしまったのか?」
ミリカとジョージ達は、土の中から体を出してそう言った。
「行ってしまったか、ならもう大丈夫だな」
ジョージがそう言い終えると、他の三人も姿を表す。
『ガタッガタガタッ』
急に地面が揺れだした。
『ボゴッ! ザバッ! ガボッ!』
アレリオ、シャリル、リュージン達も土中から出て来た。
「リーダー、奴等は・・・行きましたか?」
「ああ、そう見たいだな」
アレリオが質問すると、ジョージは答えた。
「リーダー、どうします・・・奴等に仕返しを行いますか? それともあの魔法少女の追跡を続けますか?」
「リーダー殿、雑魚共は放っといてキャロルの追跡を続けましょう」
シャリルはどうするか、ジョージに指示を仰ぐ。
一方、リュージンは、キャロルを優先して欲しいと意見を言った。
「ジョージ、私も銃を撃って来た奴等は気になるけどキャロルちゃんを優先しましょうっ! ねっ? ねっ?」
ミリカも、リュージンと同意見だと主張した。
「アレリオはどう思う、意見を言ってくれ?」
「俺はリーダーとミリカ様に従います」
ジョージはアレリオに意見を求めたが、当の彼は二人に従うと言った。
「なら、少女を追うぞ」
その答えを聞い他ジョージは決断を下し、また歩き出した。
「はっ・・・?」
キャロルは目を覚ます。
「ここは?」
(・・・そうだ私は? アンデッドから逃げて・・・ここで気を失う様に眠ってしまったんだ・・・)
状況を直ぐに理解した、キャロル。
「もう行かなきゃ・・・」
キャロルは起き上がり、キャンプ地を目指して走り出した。