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変わってみたいと思ったから。

作者: 花奈ヶ咲

僕は馬鹿だから利用される。

みんなにとって僕はただの「都合の良いターゲット」だったんじゃないかって全て終わってから気づく。


「みんな誰でも幸せになる権利がある」


先生が授業で言った。

誰もがそう思った。

皆平等に幸せは訪れると思った。


でも幸せなんて人的に簡単に壊せてしまうなんてあの日の僕たちにはわからなかった。


誰でも幸せになる権利はあっても実際、幸せなんて訪れるかどうかもわからない。この日常こそが幸せという人もいる。

でもこの日常が地獄のような人もいる。


人それぞれ違うからこそ考え方も当然違う。

みんな考え方が一緒だったらよかったのになんて僕は思ってしまった。


一緒だったら、


こんな不幸せな事一気に起きたりはしなかったんじゃないかって。


「みんな誰でも幸せになる権利がある」


ならなんでこんな目に合わなきゃいけないんだ。


自分に非があったからみんな離れて行ったのかもしれない。

馬鹿だから利用されたのかもしれない。

もしくはその両方。


毎日毎日教室で陰口言われて

部活で仲間には裏切られ、まるで居ないかのように無視され

「負け組」の不名誉な称号貰って


…負け組ってなんだよ。

自分より価値があるかなんて証明出来もしないくせに比較して勝手に勝ち負けつけて。


誰も僕がここにいる事なんて知らない。

目を背けて「日常」を作ってる。


楽しい時間を過ごす裏で辛い思いを1秒、また1秒と刻んでいる人がいる。


自分に自信が持てない。

ネガティブな考えばかり頭を過ぎる日々。

友達はまた自分を裏切るんじゃないかと疑い続け信じれない日々。

幸せそうに過ごす人に嫉妬して。

楽しそうに過ごす時間を否定して。


もうこんな自分に飽き飽きだ。


深く重く染み込んでしまった過去から完全に立ち治ることができる人はほんの一握り。

どんなに努力したって結局振り出しに戻ってしまう。


どんなに前を向いたって眩しいくらいに輝いている空に嫌気がさして目を閉じたくなる。


きっと直ぐに元に戻れはしないだろう。

それでも僕は信じてみたくなった。

利用されて、裏切られても。

僕にそっと手を伸ばしてくれた温かい彼らを。

後悔する前に。

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