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この作品には 〔残酷描写〕が含まれています。
苦手な方はご注意ください。

不思議な異世界物語

不思議な異世界物語

作者: 春風

鶴の奇妙な物語編

むか〜しむかし。あるところにお爺さんとお婆さんが住んでいました。


ある日、お爺さんは町に熊肉を売りに出かけた帰りに道外れの茂みで何かが動いているのを見つけました。


「はて?あれは何じゃろうな?。」


近づくと罠にかかっている一羽の鶴を見つけました。動けば動くほど罠は鶴を締めつけているので、お爺さんは可哀想に思いました。


「あんれま可哀想に、さあさあ、これから楽にしてあげる。これから、気をつけるんだよ。」


そうして鶴を手持ちの鉈で楽にし、鶴は天に昇っていきました。


そのまま血抜きをして内蔵を取り除いた肉を家に持って帰ると、お爺さんはお婆さんにこう言いました。


「さっき罠に掛かった鶴を助けてやった。今日は良い事をした。」


コロコロ笑うお爺さんとお婆さん。日も暮れ夕飯を支度をしていると入口の戸をたたく音がしました。


「こんな時間に何モンじゃあ?。」


お婆さんは扉を蹴り開けたところ、美しい娘さんがそこに立っていました。


「道に迷ってしまいました。どうか一晩ここに泊めてもらえないでしょうか。」


「一本道で迷うなんてド阿呆でも無いよこのビチグソがぁ…」


娘さんはこの言葉に悦び、その日から娘は家で暮らすようになりました。

ある日、娘はこう言いました。


「私に機をおらせてください。機をおっている間は、絶対に部屋を覗かないでください。良いですか?絶対ですよ?。」


「それはフリじゃな?」


「ガリガリギュイーン!!ブッピガーン!!」


娘は部屋に閉じこもると機をおり始め、夜になっても出て来ません。

次の日も次の日も機をおり続けました。お爺さんとお婆さんは不思議な機の音を聞いていました。

一週間後の夜、音が止むと一巻きの布を持って娘は出てきました。 それは実に美しい織物でした。


「これは鶴の織物と言うものです。これを町に持っ

て行って売ってください。きっと高く売れるはず。」


次の日。お爺さんは町へ出かけ、


「鶴の織物はいらんかね。鶴の織物はいらんかね。一着3万から」


オークション式で売り、その織物はとても高く売れました。そしてお爺さんは気分よく鼻歌を歌いながらムーンウォークして家に帰りました。

次の日、昼から娘はまた織物をおりはじめました。


「カタカタカタカタ、スッターン!!」


娘がおりはじめて数分後、お婆さんはお爺さんに言いました。


「製造方法の特許をとったほうが金が入るじゃろ」


娘が決して覗かないでといったのを忘れて、二人は部屋の戸を勢いよく開けました。

すると、なんということでしょう。一羽の鶴が自分の羽を抜いて機をおっているではありませんか。


「お爺さん、今夜はちゃんこ鍋ですよ。」


と言いました。

その夜、娘は織物を持って部屋から出てきました。


「お爺さん、お婆さん、ご恩は決して忘れません。突然ですが姿をみられたので、もうここにはいられません。長い間ありがとうございました。」


娘はそういって手を広げると、鶴になり、空に舞い上がると一目散に山の方に飛んで行こうとしましたが、お婆さんの電光石火の体当たりにより瀕死の状態になり、そこから治療を受けて末永く機をおり続けました。そして、鶴は山に帰ろうと思っても帰れないので、そのうち、考える事をやめた。


鶴の不思議な物語〜完〜

ノリと勢いでやった。反省はしていない。

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