発作
僕がこの世界から居なくなってしまうまで、後1年…
最近体が言うことを聞かない。
ベッドから起き上がるのですら、けっこうきつい。
そんな中、避けていた事態がおきた。
「おはよー兄貴。青ちゃんは?」
「野球の合宿だって言ってたじゃん」
「あっそっか…」
「あっ朝ご飯作るから正くん座ってて」って兄貴が言った。
ソファーに座って待っていると、胸に今まで感じたことのないような痛みがきた。
「痛!ゴホゴホ」
「正君?大丈夫?」兄貴が朝ご飯を作りながら聞いてきた。
「うん!大丈夫」僕は大丈夫だと思ったけど、体は大丈夫じゃないみたいで、胸はどんどん痛くなってきた。さらに息も苦しくなってきた。
『バタン』僕はソファーから落ちてしまった。
「正君?大丈夫だからね、意識保って!」
そんな兄の声を聞きながら、僕の意識は遠ざかっていった…
<昴side>
「おはよー兄貴。青ちゃんは?」正くんが起きてきた。
青ちゃん今日合宿だって…
「あっ朝ご飯作るから、正くん座って待ってて」って正くんをソファーに座らせて待たせていると、いきなり正くんが、
「痛!ゴホゴホ」とむせてしまってした。
「正くん!?大丈夫?」と言ったが、やっぱり、
「うん!大丈夫」と返ってきた。しかし、大丈夫じゃないようで、正の息は、どんどん苦しそうになっていった。
僕が駆け寄って行くと、バタンと音がして、正くんがソファーから落ちてしまった。
正くんは胸を思いっきり掴んでいたし、顔も青ざめていて、苦しそうだった。
「正くん!大丈夫だからね、意識保って!」
僕はそう言ったけど、正くんの意識はなくなっていった…