正からのメッセージ
病院に戻って、正くんの病室を片づけていると、ベッドの下から、ボイスレコーダーが出てきた。
内容は、僕らへのメッセージだった。
「すー君と青ちゃんへ。
これを聞いてるすー君たちは、泣いているのかな?泣いているなら、涙を拭いて!
だって僕は、すー君たちの笑顔が好きだから…
青ちゃんは野球上手くなったかな?
お兄ちゃんは見れないけど、野球選手になれるって信じてるよ!
すー君の手料理おいしかった!
すー君はもういい年なんだから、いい人見つけて、結婚してね。
可愛い赤ちゃん待ってるよ。
すー君も青ちゃんも大好きだよ。
僕の分まで幸せに…」
ここで終わっていた。僕の目からは、出し切っていたばずの涙が、溢れてきた。
でも、正くんの希望どおり、涙を拭いて、笑った。
隣を見ると、涙を拭こうと頑張っている、青ちゃんの姿があった。
僕は、青ちゃんを抱きしめると、頬を拭ってあげた。
「青ちゃん、笑って!」
<10年後>
~テレビの野球中継~
『高卒ルーキーの一之瀬青波がプロの舞台で見せます!クリーンナップを三振に討ち取りました!』
「お父さんこの人凄いね」
「そうだな…この人お父さんの弟なんだよ」
「えー!」
「本当だよな、日奈子」
「そうね、昴さん」
(正君。僕らは幸せだよ!ありがとう)
『初めての先発どうでしたか?』
「えっと、今まで支えてくれた人たちと、兄たちに、感謝したいです。」
-Fin-




