生徒会長の趣味
たぶん1日開けての投稿だと思う。
負人です。
では、どうぞ。
『……続きまして生徒会会長「山岡」さんからお話があります』
コツコツコツ……
『……生徒会会長の山岡です、皆さんに二つほどお話があります。先ほど先生のお話の中にもあった通り来週からはテスト期間となっています、二、三年生の方々は前回のテストの時よりもさらに上の点数を、一年生の皆さんは……』
山岡美崎、とある高校の二年生で生徒会の会長を務める女子高生。
彼女ほど『真面目』『規律正しく』の言葉が似合う女子生徒はまずいないであろう程に自分に対しても人に対しても正しく厳しくしている。
彼女は一年生の春ごろクラスでの役員を決める際に普通誰もなりたがらない学級委員長に誰よりも早く名乗りを上げ学級委員長の座につき、それと同時に生徒会の会計に立候補し、その他の立候補者の票を軽く抜き会計として生徒会に名を連ねた。
さらに凄いのが彼女は定期テストの最高得点は常に500点満点、校内の順位表で今もなお揺るがぬ不動の一位を取るという伝説の偉業を成し遂げ、その学校で彼女の名は知らぬであろう程に一躍有名となった。
そんな彼女はよくその偉業っぷりから『化け物』や『先生に媚を売って点数をキープしているクズ』などなど陰でよく言われている……まぁそんなことを言われているのに気付いてあえて放っておいているのは彼女曰く、『勝手に言わせておけばいい、気にする方がおかしい』と堂々としたコメントを新聞部の取材でそう答えている。
『二つ目に最近校内でゴミのポイ捨てがよく見かけられます……』
真面目な彼女にも一つ誰にも言ってない趣味がある。
いくら超人とか天才とか言われていても、かわいらしい女の子なのだから一つや二つなにかしら趣味が無いと日々の生活に潤いが無く生きているという実感がでない。
もちろん趣味は勉強……なんて事は無く実に健全でいたって普通な趣味が1つ確実にある。
それは……
『大勢の人の前に立って見られているという快感を味わう』といったものだ。
現に今も趣味の真っ最中である。
………………あぁぁぁ!!!
み、みられてる!!私、みんなに全身を見られちゃってるぅぅぅ!!
この前のテストでもオール満点を出して1位をとって順位表の一番上に名前が載ったとき、あぁぁぁ!!みんなに指さされながら『山岡さんまた1位とってるよ』とか『まじ化けもんだなアイツは』とかいろいろ(意味深)言われてるのを柱の影からこっそり見てて、興奮を飛び越して発情しちゃって、あやうく右手が動きそうだったぁぁぁ~~~ッ!!
も、もしテストでオール満点をわざと逃して順位表の圏外(30位以下)になったらみんなは私の事をどんな目で見てくれるのかな///きっと冷たくて、汚物を見るような蔑んだ目で私の事を見下してくれるのかなぁ///
やってみてもいいけど、私は『天才』『超人』とか全然似合わない称号を付けられて言われてるし我慢しなくちゃね、というか私的には『人に見られることに快感を覚える変態』とか『生きてること自体が罪の変質者』とかのほうがよっぽどいいんだけどなぁー……
あ、そうだ3年の学期末テストでオール赤点とったらどうなるんだろう…………///あぁ、想像したら下腹部が暑くなってきた、興奮で体温が急上昇してきて火照ってきちゃった///
こ、ここで私が突然服を脱いでみんなの目の前で私のすべてをさらけ出したら、どんなに気持ちいいんだろうか……だけどそんなことしちゃダメだし……そうだ良い事思いついた!!こんど集会があるとき下着を付けずに壇上へ上がってみよう!!うん、私なんてナイスアイディア!!
あ、もうそろそろ話をやめなくちゃまだ足りないけど今は我慢しなくちゃね、あとのお楽しみは家に帰って部屋に籠ってから……うふ、うふふふふふ/////
『以上で私からの話は終わります』
カツカツカツ……と、一礼してから壇上を下りていき生徒会の面々が集まっているところに背筋を伸ばして立ち、彼女は集会が終わるのを誰にも気取られないように発情しながらいつものように待っていた。
人は必ずしも他人に家族に言えないだけで隠れた趣味や遊びを1つ持っているもの……自分の持論です。
誰にだってあてはまると思うんですよねこれって。
今回はそれに焦点を当ててみただけで、中身はいたって健全な作品に仕上がりました。
では、また次回。