集会とはこの程度
3:00。玄関前の庭で待機する。周りには侍従全員が居て、まるで昨日の夜と同じ状況にいるようだ。
きっちりと並ぶ俺達を前に、侍従長が言った。
「王国主催の王子誕生パーティ、長いので以降は舞踏会と呼びますが、その舞踏会が明日にあることは皆さん知っての通りでしょう。そのために今日明日と一部の仕事を変更します。まず、お嬢様らの付添人の3人は彼女らに"だけ"でいいのでそれぞれ仕えること。次にその仕事の穴は同期で埋めること。もちろんですが、その者たちを恨んではいけませんよ。そして現在既に専属のあなたたちは新しく増えた者がいれば好み、気を付けること等々を全て教えること。伝えることは以上です。解散して本日の業務へ移ってください。」
侍従全員という大人数を仰々しく庭に集めたくせに、肝心な話の内容は薄く短かった。
「しょうもな」と言うことは立場上できない。そんなことは忘れ、指示に従い仕事を始めようか。そう思ってソルリ担当の侍従に話を聞く。その侍従達が言うには、「とりあえず褒めましょう。ほめて伸ばしましょう。そうして愛らしいお嬢様を眺める。完璧じゃないですか!いいですか?くれぐれもお嬢様を下げてはいけません。やるなら火をつけさせる一言を使ってくださいね。」だそうだ。
仕事内容はソルリを見守って褒めて褒めて褒めちぎる。とても17歳相手の対応とは思えないが、これで正解らしい。ついでにと思って俺はもう一つ聞いた。
「もし無礼なことをしたとしても、許されますか?」
彼女たちは呆れた顔でこちらを見ている。俺も、さすがにバカな質問だと自覚をしてその言葉をごまかして取り消そうと動く。
「な、なーんて、許されるわけないですよ、ねぇ?いやぁ。何てことを聞いているんだろう私。あは、あははは。あ!そういえば何時にソルリ様を起こせばいいんでしたか?」
「許されるわよ。」
「は?へ?」
彼女は、許される、確かにそう言ったのだ。他の侍従達も大きくうなずいている。そんなわけないだろう。そんなわけ…困惑しているといくつかの話し声が聞こえた。
「私なんてお嬢様と恋バナですよ?」「あら、私はテレビゲームで完勝いたしましたのよ?」「それなら私もやりましたわ。日に日に強くなっていくのを感じますね。」
どうやらあの態度とは裏腹に、侍従を友達のように大切に思っている方らしい。その言葉を聞いて俺は安心して動くことができるようになった。
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