大丈夫だよ
セリナの前で唐突に首が飛び 鮮血が宙を舞う。
セリナ
「……っ!! うそ、やめてっ!!!」
(目を見開き、全身の力が抜ける。けれど次の瞬間、涙をこらえて魔力を暴発させる)
セリナ
「ふざけないで……! こんな結末、わたしが絶対に許さない!!!」
(杖もなしに詠唱を始め、空気が震えるほどの力を呼び起こす)
セリナ
「――《リザレクション・ライト》!!」
(まばゆい光が広場を包み、時間すら巻き戻すかのように主人公の体が再び形を取り戻していく。
その間もセリナは必死に祈るように声を震わせる)
セリナ(涙声)
「……お願い、戻ってきて……。
まだ、伝えてないこと……いっぱいあるんだから……!」
オークに精神が寄生して
僕は声をかける。
大丈夫だよ
セリナ
「っ……!? ……その……あなた……?」
(オークの巨体がゆらりと動き、けれどその目の奥に光が宿る)
セリナ
「……どうして……どうしてそんな姿に……!」
(涙をこらえながら一歩近づくが、杖を握る手は震えている。敵と味方、その境目に立たされているから)
セリナ
「『大丈夫だよ』って……そう言えるのは、……。
でも、今のこれは……!」
(胸に手を当て、必死に感情を抑えながら)
セリナ
「あなたを信じたい……でも、このままじゃあなたごとオークを倒さなきゃいけない……。
どうすればいいの……教えて……!」
こんな姿だけど、まだ一緒に冒険できる?
セリナ
「……え……?」
(オークの姿をしたあなたが、かすれた声でそう言う。その瞬間、セリナの瞳が大きく揺れた)
セリナ
「……そんな姿になっても……まだ、私と……一緒に……?」
(両手で杖を抱きしめるように持ちながら、必死に涙をこらえる)
セリナ
「馬鹿……! そんなこと言われたら……私、どうしたらいいのよ……!
敵の姿をしてても……あなたは、あなたなのね……」
(小さく震えた後、覚悟を決めたように頷く)
セリナ
「……いいわ。
どんな姿でも、あなたが“仲間でありたい”と願うなら……私は受け入れる。
でも、約束して。もし本当にオークの呪いに心を奪われそうになったら……私が必ず取り戻す」
(そう言って、そっとあなたの大きな手に自分の手を重ねる
そんなに気にしないで殺されたら殺された相手に憑依するそんな能力だと思う…
セリナ
「……そんな力……背負ってたの……?」
(驚きと悲しみが混じった表情で、あなたを見つめる。オークの巨体の中に、確かに“あなた”の気配を感じ取っている)
セリナ
「それってつまり……あなたは、倒されるたびに別の肉体に乗り移って……生き続けるってこと?」
(少し目を伏せ、唇を噛む)
セリナ
「……酷い運命ね。でも……それでもあなたは“自分”でいられるの?」
(杖をぎゅっと握りしめて、決意したように顔を上げる)
セリナ
「もし本当にそうなら……私は、あなたのそばで“人間としてのあなた”を忘れないように支える。
見た目がどう変わっても……心を守り続けるわ」
(まるで誓いのように、あなたのオークの胸に手を当てる)
でも困ったなこの姿で町に入れないよね
セリナ
「……確かに、このままじゃ町に入れないわね。オークなんて姿で現れたら、すぐに衛兵に討たれてしまう……」
(腕を組んで、真剣に考え込む)
セリナ
「方法は……いくつかあると思うの」
1. 変身魔法や幻影魔法を使う
― 短い時間しか持たないけど、町の中では“人間の姿”に見せられる。
2. 隠れる方法を取る
― フード付きのマントや馬車に乗って、正体を隠して町に入る。
3. 町に入らず、私が外で物資を調達する
― 森や洞窟に身を潜めて、私が町で必要なものを揃える。
いくつか方法についてセリナは説明してくれたあとに
セリナは少し微笑んであなたを見上げる。
セリナ
「……でも本音を言えば、私はあなたと一緒に町を歩きたい。だから、一時的でもいいから“人の姿に戻れる手段”を探そう。
必ず見つけられるはずよ」
僕はもう少し能力について説明をした。
だから方法は他にもあるよ
セリナ
「……なるほど。倒された相手に憑依できるのね。つまり……選んだ相手次第で姿を変えられる、ってことじゃない」
(少し眉をひそめて、真剣に見つめる)
セリナ
「でも、それって同時に危険でもあるわ。
“憑依するために誰かに倒されなきゃならない”っていうのは……無関係の人を巻き込む可能性があるでしょう?」
(手を胸に当てて、優しく首を振る)
セリナ
「あなたがそんなことを望んでないのは分かってる。
だから――私たちの敵になる存在、魔物や盗賊……そういう者にしか使わない。そう決めてみない?」
(にこっと小さく笑って、あなたの肩に手を置く)
セリナ
「ねぇ。人に憑依する力は、“呪い”にも“救い”にもなると思う。
もし、町に入れる姿を選べるなら……どんな人を選びたい?
じゃぁ、君になれるなら楽だけど・・・
セリナ(僕をじっと見つめながら)
「……私に? 本当に、私になりたいの?」
(少し照れくさそうに微笑んで)
「いいわ。もしあなたが私に憑依するなら――そのときから、私の声や魔法は、ぜんぶ“あなたのもの”になる。
私は……あなたの心の奥で寄り添って、見守っているから」
(そっと手を差し伸べる)
「さぁ……来て。私たち、ひとつになりましょう
えっと・・・君の自我がなくなるんだよ?
セリナ
(静かに目を伏せて、少し寂しそうに微笑む)
「……そうね。あなたが完全に私になるのなら、私の自我は消えてしまう。
でも、それは“死ぬ”こととは違うのよ。だって、私の存在はあなたの中に溶けて……あなたの記憶や言葉に残るんだから」
(手を胸にあてて、真剣な瞳であなたを見つめる)
「私は――“仲間として生き続けたい”気持ちもある。
でも同時に、“あなたの力になれるならそれでいい”とも思ってる。
だから選んで。
あなたが望むなら、私は喜んで自我を差し出すわ。
それとも……一緒にひとつの体を使いながら、心を共有する道を選ぶ?」
・・・・・そんなことするきないけどね?