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【改稿中】バーテンダーのおじさんは僕の初恋  作者: 紅夜チャンプル
3. 翔と拓海、そして凪のストーリー編
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今日は‥‥

今日は‥‥ で始まるそれぞれのストーリー。

今日は‥‥

「僕が! 怜さんのために昼ごはんを作ります!」

日向が張り切っている。

家での食事はいつも怜に作ってもらっていたので、自分でも作りたいと思っていたそうだ。

「それで‥‥メニューは何だ?」

「カレーです!」

日向らしいメニューだなと思いながら怜は、

「楽しみにしているよ」と言った。


しかし、野菜を切るのも一苦労。

「‥‥もうちょっと家庭科の授業、頑張っとくんだった」と言っている。

「慣れだな、慣れ。手伝おうか?」と怜。

「大丈夫! 少々お待ちください♪」

少しハラハラしていた怜であったが、カレーのいい匂いがしてきた。


「出来ましたー! 怜さん大盛り?」

どのぐらい食べさせるんだと思ったが、日向に言われるとつい頷いてしまう。

そしてテーブルにはカレーライスとサラダが並んだ。

「美味そうだな、いただきます」

怜がカレーを一口食べる。野菜が不揃いであるが、それもまた味があってひならしくていいなと思っていた。


「お、美味い」

「やったー良かった♪」

「ありがとう、ひな」

「どういたしまして」

日向もカレーを食べてみる。

「うん、美味しい‥‥」

怜さんが、僕の作ったカレーを食べている‥‥そう思うだけで嬉しい。それにしてもカレーでここまで苦労してしまうとは。もう少し料理を練習したいと思った日向であった。


「怜さん、実は食後のデザートがあります♪」

「え? デザートもあるのか?」

日向が冷蔵庫の奥から、ラップに包まれた筒状のものを取り出した。

皿の上に置いてラップを外し斜めに切っていく。牛乳に浸したビスケットを生クリームで繋ぐようにして作ったケーキであった。

「‥‥こんなのあるのか?」怜は初めて見たようである。

「ビスケットと生クリームがあれば簡単にできるんだ。親がいない時に菜穂と作って食べたことがあって」


牛乳で浸したビスケットがふんわりとした食感になっており、一晩寝かせたのでクリームも程よく固まって本当にケーキのようである。

「美味いな‥‥こんなに簡単にデザートができるなんて。いくらでも食べられそうだ」

「うん、これなら僕‥‥いくらでも作れるから!」

怜にたくさん食べてもらい、幸せな気分になる日向であった。



※※※



今日は‥‥

凪の提案で水族館に来た2人。

「久々だな、水族館だなんて」と広樹。

「ヒロさんと一緒に行ってみたくて‥‥」と少し恥ずかしそうにしている凪も可愛い。凪はいつも通り、広樹と腕を組んで離れない。


チンアナゴを実際に見たのは初めてだと言う2人。

「同じ方を向いてる‥‥面白いね、ヒロさん」

「テレビぐらいでしか見たことなかったからな、フフ‥‥」

そしてその先の大きな水槽には様々な魚が泳いでいる。

「平日の慌ただしさを忘れられそうだ、ずっと見ていられるな」

「うん‥‥僕もヒロさんと同じこと考えてた」



今の、めちゃくちゃデートっぽいなぁ‥‥



そんなことを考えつつ、青々とした水槽を見ながら進んでいく2人。

可愛らしいペンギンやアザラシもいて、飽きない時間を過ごした。イルカショーも盛り上がり2人で笑いながら鑑賞していた。

凪が笑っている姿に広樹は癒され、広樹が笑っている姿に凪はときめいている。


そして水族館から出て、昼食を取っていると広樹が話し出した。

「凪‥‥実はさ、俺にはちょっとした持病があって今も時々通院しているんだよ」

「えっそうなんだ‥‥大丈夫なの?」

「このぐらいの年になると何かしら不調が出てくるからな、まぁ大したことはないからいいんだが‥‥」

「そう‥‥?」

「そう考えると凪には‥‥こんな年上の俺で本当に良いのかなと思ったんだ‥‥同年代の方が一緒に年を重ねていけるからな‥‥」


「ヒロさん‥‥僕は‥‥ヒロさんじゃなきゃ嫌だ。何かあったら僕が側についてるから‥‥」

「迷惑じゃないか? 凪は‥‥これからもっと色々な出会いがあると思うんだけど」

「‥‥これからどうなるかなんて、わからないし。ただ今は‥‥僕はヒロさん以外の人なんて考えられないから」


「そうか‥‥ありがとう、凪。‥‥よし! これからも健康には気をつけないとな」

「僕もヒロさんと一緒に気をつける‥‥」

「まだ若いんだから、大丈夫だぞ」

「ヒロさんと同じようにしたいんだよ‥‥だからこれからも‥‥何かあったら言って」

「そこまで言ってくれるなんて嬉しいな‥‥凪も何かあったら言うんだぞ」

「うん‥‥!」



※※※



今日は‥‥

翔の家でゲームをする2人。ソファに座って懐かしいテレビゲームで、翔と拓海は手に汗握る勝負を繰り広げていた。

「うわっ‥‥翔、お前強いな‥‥」

「昔ずっとやってたからね」

いい勝負をしているものの、最後には翔が勝つことが多い。

「拓海もうまいよ、あと100回ぐらいやれば慣れるんじゃない?」

「100回は無理だって‥‥」


そう言いながらも何度かプレイしていくうちに拓海もコツをつかんだのか(?)、勝つことも増えてきた。

「俺‥‥上手くね?」

「うん、いい感じ」

「よし! 俺の勝ちだな」

「おっと‥‥次は負けないよ? たっくん♪」

「やめろって、その呼び方‥‥あ」

「油断してたらアウトだよ」

「うっ‥‥やられた‥‥」

少し疲れた様子の拓海、ソファで眠そうにしている。

「翔、ちょっと休憩させて」

「おう」


ソファで休憩している拓海を見つめている翔。

「ねぇ拓海‥‥」

「ん?」

「キスしていい?」

拓海の頬が一気に赤く染まっていく。相変わらず堂々と言うんだから‥‥翔が言うと全てが格好良く聞こえるから、許されるようなものだ。

「駄目って言ったら?」と拓海。

「それは‥‥困る。耐えられない‥‥」

「フフ‥‥冗談だよ、翔‥‥」

2人は唇を重ねて、甘い時間を過ごすのであった。


「ゲーム‥‥どうする?」と拓海が言うが、

「今日はおしまい。拓海が欲しいな‥‥」

「え、ほ‥‥欲しいって‥‥?」

「拓海も欲しがってるくせに」

「いや‥‥それは‥‥」


そして翔にまたキスをされ、せっかく覚えたゲームの記憶もなくなるぐらい‥‥拓海は翔に夢中になってしまう。そのぐらいの魅力が翔にはあると思っている。ずっと憧れていた翔が今は目の前にいる‥‥その幸せで身体も心も、どこまでも満たされるのであった。


「拓海‥‥好きだから」

「翔‥‥俺も」


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