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【改稿中】バーテンダーのおじさんは僕の初恋  作者: 紅夜チャンプル
3. 翔と拓海、そして凪のストーリー編
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本当はどう思ってる?

翔と拓海、お互いの気持ちは‥‥

「拓海はさ‥‥僕のことどう思ってる?」



翔に言われたこの言葉。俺は何と答えたらいいのか‥‥

親友として俺がずっと憧れていた翔。いつしか翔のことが気になってきて‥‥この流れでそのまま‥‥自分の気持ちを伝えるべきなのか‥‥?


拓海が迷っていると翔が話す。

「僕が‥‥ひなくんのことを好きになった時‥‥引いた?」

「えっ?」

「拓海はいつだって僕の味方でいてくれる。だけど‥‥正直に言ってほしいんだ‥‥本当はどう思ってる‥‥?」

「翔‥‥」

もしかして同性愛のことを気にしているのか? そうだとしたら‥‥


「翔、そんなことで引くわけないだろう? まぁ最初は驚いたけどさ。今時好きになるのに‥‥男も女も関係ないって言うし」

「拓海‥‥」

「前に彼女が途切れなかった頃に比べたら‥‥日向くん一筋だった翔は、それだけ真剣だったんだなって思ったよ。自分の気持ちを伝えることって勇気がいると思う。だから、翔はすごいよ」


拓海‥‥お前はいつもそう。いつだって僕の一番近くにいてくれた。いつだって僕を励ましてくれた。何よりも‥‥拓海がいて心強かった。どんな僕でも‥‥受けとめてくれる‥‥


「翔? 気にしていたのか? その‥‥同性愛っていうの‥‥」

「実は‥‥前に葉月に言われたんだ。ひなくんや凪くん達のことを『変わった人たち』とか『おかしい』とか‥‥」

「え‥‥そうだったのか」

「もちろん彼女には言った。そんな言い方は良くないって‥‥好きになるのに‥‥男も女も関係ないって‥‥」

「翔‥‥」

「気づいたらさ、拓海のこと思い浮かべてて‥‥あの時、ヒロさん達に今日一緒に連れて行ってもらえるように‥‥頼んだんだ」


翔が‥‥葉月にそんなことを言われていたなんて‥‥なのに自分の考えを葉月にきちんと伝えたんだ‥‥

拓海は翔を抱き寄せた。

「翔‥‥辛かったんだな。そんなこと言われたら‥‥俺なら傷ついてしまって何も言えない。あの葉月ちゃんにそう言える翔は‥‥やっぱりすごいよ‥‥」 

「拓海‥‥僕はこれまで女子に何言われても割と平気だったのに‥‥葉月に言われたことは耐えられなかった‥‥」

「分かるよ‥‥頑張ったな‥‥」


拓海が翔の背中をポンポンとしている。

ふと翔が気づいたように言う。

「拓海‥‥お前も‥‥同性を‥‥?」

「‥‥今はっきりとわかったよ。俺も彼女がいたことはあるけど‥‥同性も好きになることがあるんだって‥‥」

「え‥‥」

「まだ分からないのか? 俺は‥‥」


その時、翔が拓海の背中に手を回した。

「この僕が‥‥気づかないわけないだろう? 拓海‥‥バーでお前が隣にいなかった時、寂しかったんだから」

「おい、俺にも言わせろよ。お前が日向くんに夢中になっていた時から、ずっと‥‥ずっと‥‥モヤモヤしてたんだよ‥‥だけど、親友だったらずっと一緒にいれるんじゃないかって思って‥‥俺だって、お前への気持ちを認めるのに‥‥躊躇してたんだ‥‥葉月ちゃんと似たようなものだな」

「違う‥‥拓海は拓海だって。僕の方こそ‥‥一番近くにいたお前のこと‥‥そのままにしてたんだから。拓海のこと、大事に思ってたのに」

「翔‥‥」

「拓海‥‥」


抱き合いながらお互いを見つめる2人。

「親友じゃなくなってしまうね‥‥僕達」

「お前が望んだことだろう? 翔‥‥」

「拓海だってそうじゃないか‥‥」

「まぁ‥‥そうだな」

「たっくんって呼ぼうか?」

「えっ‥‥いや、お前ほど切り替え早くないし‥‥いきなりそういうのも‥‥」

「じゃあどういうのがいい?」

「どうって‥‥」


翔の顔が近い‥‥そのまま俺達は自然と唇を重ねた。

翔は慣れているのかもしれないが‥‥俺にとってここまで温かくて、だけど情熱的なキスは初めてだった。ずっと一緒にいた翔とこんなことになるなんて‥‥だけどもっと‥‥こうしていたい‥‥



※※※



その日の晩、拓海は翔の家で過ごした。

これまでの思い出話もしつつ、2人で様々なことを喋った。

「あの時の翔は‥‥正直酷かったな」

「え、そんなこと思ってたのか?」

「ま、仕方ないといえば仕方ないか。どんな翔でも俺は味方になるって言ってたし」

「たっくん‥‥優しいね」

「その呼び方、慣れないから無理」

「ハハ‥‥そっか。じゃあ拓海」

「ん?」


「僕の気持ち‥‥受け取ってくれる?」

「んっ‥‥」

翔に唇を塞がれる拓海。そうだ‥‥翔は‥‥好きになったら一直線の人だった‥‥

「翔‥‥日向くんにもこんなことしてた?」と拓海が言う。

「‥‥妬いてるの? フフ‥‥ひなくんとは‥‥そこまでは」

「そうか‥‥」

「今ホッとしたね、たっくん」

「だからその呼び方やめろって‥‥」

「そうか、拓海‥‥」

そう言われながら翔に何度も口付けされてしまう。そして、初めてここまでのことをされた拓海は頬を赤らめ、それに応えるように身を委ねた。


「拓海ってさぁ‥‥前もそうだったけど、格好いいこと言うよね」

「そうか? 翔の方が格好いいと思うけど」

「いや、拓海の方が‥‥」

「翔だって‥‥」

「ハハ‥‥」

翔が本当に嬉しそうで、拓海も満たされた気持ちになるのだった。



日付が変わって日曜日。

昨晩、あんなことやこんなことがあったので‥‥2人が起きたのは昼前であった。

「おはよ、たくみん」

「‥‥呼び方変わってるし」

「いいね、あだ名のバリエーション多くて」

「翔が勝手に言ってるだけだし」

「たーくん、お腹空いた?」

「いくつ呼び方あるんだよ‥‥外では恥ずかしいから言わないでくれよ?」

「‥‥じゃあ家ではいいんだ」

「え‥‥」

「フフ‥‥拓海‥‥期待してたね?」

「違うって‥‥もう‥‥」




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