49:でも……それは
ネイサンとミミクリーのことをすべて話した。そしてこう締めくくった。
「どれだけ気を使った嫌がらせだとしても、嫌がらせをしたことに、変わりはありません。このまま私は、婚約者であるネイサン第二王子と、彼が仲良くしているミミクリー嬢から、婚約破棄を突き付けられ、断罪されることになると思うのです」
フクロウなのか。鳥の鳴き声や獣の声も聞こえてきた。夜行性の動物も、ハリケーンが去り、動き出したようだ。
「断罪される様子も、何度も予知夢で見ています。よってこの無人島から救出され、母国へ戻り、卒業式を迎えれば……私は婚約破棄され、断罪されるでしょう。そして国外追放となり、サハリア国の砂漠へ身一つで放逐されると思います」
婚約者であるネイサンとヒロインであるミミクリー。この二人について、こうして話したところ、ずっと口を挟むことなく聞いてくれていたフレデリックが、初めて声をあげた。
「でも……それはおかしくないでしょうか」
「え……?」
「確かに何か悪い運命により、ヴィクトリアが翻弄されている気はします。嫌がらせも自身の意志に反して起きているようですし。ただ、そこを踏まえても、おかしいと感じます」
真剣な表情のフレデリックは至極真っ当な指摘をした。
「ミミクリー嬢という方は、ヴィクトリアがネイサンの婚約者だと知っているのですよね? それなのにネイサンに近づく……これは明らかに横恋慕では? さらにヴィクトリアという婚約者がいるのに、ミミクリー嬢と親しくされているネイサンは、浮気をされているのでは?」
「そうなのです、そうなんですよ! でもそれが乙女ゲームの大前提で、そこ、触れてはいけないところなのです。どうしたらいいのですかね?」と言いたくなるのを我慢し、こんな風に弁明することになる。
「でも例えば今のフレデリックと私。こんな風に真夜中、二人きりで話をする。そんなこと、通常ではあり得ないことですよね。でも実際、こうやって話しています。婚約者がいるのに、隣国の王太子と二人きりで夜中に話をするってどういうことだ?……ってなりませんか?」
これにはフレデリックは「なるほど」と唸ってしまう。
「それはヴィクトリアがまさに言う通りです。ですが……まず、僕は婚約者がいません。それに……」
そこでフレデリックは口ごもってしまった。
同時に。
センディングの言葉を思い出していた。
――「笑ってしまいましたよ。兄上は、まさに美女と野獣なのに! あなたを初めて見かけてから、一目惚れをしていたようです。婚約者がいると知って、どれだけショックを受けていたか。婚約者がいようと、あなたがあの兄上を相手になどするわけがないのに」

























































