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神様がんばれ


「この地点に中型のグリーンドラゴンが五体寝ていました。群れのリーダーと思われる個体がいた事からもここが巣でしょう」


 月明かりだけが頼りの時間、部隊長が陣取る天幕の中でエリスがテーブルに広げられた地図に一点を指差すと隊長は頷く。


「わかった、もう下がっていいぞ、そうなると明日のルートは……」


 エリスが指した場所にバツ印をつけ、各隊の隊長達は明日の進行ルートについて議論し始める。


 偵察は成功のはずだが、天幕から出て行くエリスの表情は優れない。


 結局、あれからしばらく鎧姿の男を探したが見つからず、やむなく戻って来ることになった。


 アルアはどうせ見間違いだと言うが、こんな山の中で鎧姿の男と身間違うようなものがあるだろうか?


 エリスは男が鎧姿だったことから、せめてドラゴンに対抗しうるだけの戦闘力を持った人であってくれと願いながら、自分とアルアの小さいテントに戻った。


「おかえりエリス、他のテントはもうみんな寝たみたいだよ」

「そうか」


 と返してエリスも寝転がった。

 テントと言っても急な雨や風をしのぎ、モンスターから身を隠すだけの物、剥きだしの硬い地面の上に直接寝転がって、エリスはあの鎧の男の事を思い出した。


「というわけでおやすみエリスー」

「何故私に抱きつく?」

「毛布代わりだよー、冷えた心を温めてね」


 普段なら蹴りの一発も入れてやるところだが、流石に眠いのと明日の事も考えて、エリスは諦め調に目をつぶった。


「好きにしろ」

「わーい」


 子供っぽく喜び、エロ親父のように容赦なく胸の谷間に顔をうずめて眠るアルア。


「(神よ、こいつを作る時にもう少し頑張れなかったんですか?)」




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