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Hungry island 飢える島2(閑話)

ここサイパン島は今や餓鬼の島となってた。

輸送船が一隻も来ないのだ。

そして本国に打診してるB29も届かないのだ。

もっともガソリンも枯渇寸前なので来ても出撃不能だがね。


それよりも・・・


メシだ!!めし~~~~!!


隣のテニアンでも輸送船が来なくて島民の野菜や魚を奪う兵士が続出してると言う。


士気が弛んでるのだろう。

だがそんな事言ってる余裕は我等も無いのだ。


我がサイパン基地でも整備兵や基地整備、高射砲部隊と多くの兵が居る。

彼等の腹を満たす食料も枯渇し、暴動が発生した部隊もあるのだ。

今や敵はJAPではなく、飢えになって来た。


Hungry island 飢える島と呼ばれ、発狂して海に逃げ出す兵が多くなる。


周囲は絶海なのに・・。


島民は軍を嫌い、柵を設け軍と距離を置きだした。

軍隊も戦闘よりは漁業に繰り出すのだ。

作物は育つまで数か月かかるが、魚ならすぐに捕れる。

マッピ岬周辺はJAPが多数身を投げたのでサメや大型魚が多いと聞く。


とにかく基地の兵の腹を満たすには大型魚だ。


釣り竿を作り、釣りをする将校も多数。

だが彼等の目は真剣だ。

明日はおろか、今日のメシが無いのだ。

兵士も必死で釣りに励むが、中々釣れない。


そんな島に・・・( ^ω^)・・・


JAPが空襲をしてきた。


栄養失調で手も足も出ない我が軍は敵の蹂躙に身を任せるしか無い。

腹が減って攻撃意欲が沸かないのだ。

腹が減っては戦が出来ないと言う諺がJAPにはあると聞くが本当にそう思う。

旺盛な戦闘意欲も腹が一杯だから戦えるのだ。

食糧庫は空っぽで毎日、若い兵士が食糧庫の扉を蹴破り泣きながら帰ってる毎日。


空襲があっても反撃する意欲も沸かず、我等は敵のなすがままに任せてた。

誰かが死んでも遺体は放置。

基地は異臭が漂い、墓場みたいな島となって来た。

それでも現地住民を襲わないのは軍人としての誇りがまだあるのだろう。


今や我等はJAPの空襲を待ってた。

この腐った身を天に返してくれると信じて・・。


あ、真っ黒な爆弾が・・祖国のママに会える!!!


某兵士の最後だった。

サイパンも餓島となりました。

本日は閑話&祭日なので二話投下します。(`・ω・´)ゞ

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