4話 魔物だって怖いんです。
どうも、私が頂点です。
4話目ですよ?才能の塊ではなかろうか?
夏目漱石もびっくりの継続性、いつか「継続の秘訣」という本を出すのでみなさんこぞって買ってください。
「また冒険なさっては?」
リッカが少し目をキラつかせて言った。
リッカは俺の冒険している時の顔が好きだと言う。
鋭い眼光で敵を睨む姿はどんな巨体をも怯ませ、神速で振り下ろされる剣撃には迫力に全身が震えるそうだ。
「いや、いいんだけどさ......。敵を倒しながら動き解説したりするのもいいんだけど、もうそれ何億回も繰り返してるんだよなぁ、つまり飽きたんだわ。もう多分そこらのアナウンサーに負けないよ、本業超えてるよ?」
過去を思い出しながらぶつくさと呟く。
「私もやってたなぁ、『相手の突きにすかさず身を翻し、しなやかに伸びた左手の平で相手を屠る』、とか」
「なにそれかゆい。厨二病こじらせてたの?」
「違うわ!こんな感じでかっこよく書いてると、私の日記の読者は喜ぶのよ」
「魔物どもは魔王の日記読んで喜ぶのか」
そう言ってミレアは棚から薄い冊子を取り出し、ペラペラめくっていた。
ていうかずっとあったそれ、お前の日記だったんかい。
「暇だったんだろうねぇ、アルトが強すぎて、雑魚どもは戦おうとしないし」
「すぁせんね、強くて」
適当に返事をしながら、なにをしようか考える。
これまで本当に冒険しかしてこなかった。沢山の経験を積み、いくつものスキルを得て、多くの武器を手に取り、あらゆる魔物を倒して来た。
だがその反面、食事や学問、常識に対して支払った時間はほぼない。
興味がないと言うのが一番の理由だが。
「んー......あ、いいこと思いついた」
「お、なになに?楽しいこと??」
「私も気になります、何ですか?」
「使ったことないスキル使ってみよう」
それはいい案だと、満場一致で決定した。
こら、そこ、
「あれ?いつもより少なくない?」
とか言わない。
「こいつ投稿忘れてた慌てて書いただろ」
とか言わない。
この方が見やすいでしょ、という配慮さ!