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冒険しちゃう??

世間には三日坊主という言葉があります。

それはあらゆることにおいて3日も経たずにやめてしまう人が多いが故に普及した言葉であります。

しかし落ち着いてください。

この話は、第3話。

毎日投稿の、第3話。

明日僕が投稿すれば、僕はつまり人類の頂点になるということです。

......そういうことなんです。



「やぁー、ごめんねリッカたん!今助けるよっ!」



ミレアが両の手を瓦礫にかざすと、有効範囲内の瓦礫が怪しげに光りだし、やがて粉々になって空中へ溶け込んだ。


彼女の使った技は人間の扱える魔法とは異なるため説明がつかないし、彼女に教えてもらっても説明がアレなので理解できない。


霧散した瓦礫の下からむくっと立ち上がり、服についた土を払って困り顔でこちらを見るのは、この家の従者であるリッカ。


もともと彼女は勇者である俺のパーティーメンバーだったのだが、今や冒険など必要なくなり、従者として俺について来てくれた。


パーティーでは僧侶として活躍してくれていた。



「すまねぇリッカ、怪我はないか?」


「はい、大丈夫です......慣れてますし、もらったこの服もありますから」



リッカが着ているのは俺とミレアの共同作業によって作られたメイド服。


絶妙なスカート丈と主張しすぎないフリル、リッカの豊満で整った胸をより美麗に見せるための計算された曲線美構造。


おまけに魔力や物理による攻撃の耐性もつけてある。悪魔でおまけだ。



「リッカたん〜ごめんよ〜長旅ご苦労様だよぉ〜」


「いえいえ、これが私のお仕事ですから」


「俺がやるって言っても聞かないんだから」


「確かにアルト様が食料を調達すれば一瞬ですが......色々問題があるじゃないですか」


「例えば?」



リッカは「はぁ......」とため息をつく。



「この前私が風邪をひいた時、食料を調達してくれましたよね。その時、何かよくわからない臭い魔物数匹、明らかに食べられない色のキノコ、身体の4分の3が目の魚......終いには『この木の実、食べられるか?』なんて言って、片手いっぱいの鹿のフン持って来たじゃないですか」


「辞めろ......辞めてくれ......」



思い出した。


冒険を終えて数ヶ月後、まったり生活している中リッカが突然倒れた。


高度の熱による体力の消耗が原因らしいが、なに分これまでそのような状況に陥ったことがなく、対処の仕方がわからなかった。


今でこそ薬が効くというのは理解できているが、当時はひたすら栄養のあるものを食べさせようと手当たり次第食べれそうなものを採っていた。


結果、どれも食べれなかったが。



「あはは!バカねぇアルト、冒険しかしてこなかったからそうなるのよ」


「お前も中々ヤバかっただろ」


「はぁ?ちゃんと看病してましたけど?」


「お前リッカに噛み付いて、『こんなもの、全部血を抜いて私の血を入れればいいのよ!』とか言って、リッカの血吸い出そうとしてたじゃないか」


「妙案じゃない」


「圧倒的愚案だ」



こいつの本当に厄介なところは、素でこれを妙案だと思っている点にある。


まぁ、魔族との文化の違いとでも綺麗事並べておこう。



「ふふふ、でも私嬉しかったですよ、お二人が私の看病をしようと奮闘してくれて」



リッカの微笑みで一気に場は和んだ。


彼女はこの家に居なくてはならない存在だ。



「それにしても......本当に何をしようか」


「そうね、じっとしてるのも暇だわ」


「んー......また冒険なさっては?」


あれ、リッカさんまったりというかしっかりじゃね?

ま、可愛いからいいや。

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