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人の形を模した何か  作者: くるとん
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プロローグ

 A市立A北高等学校。生徒や教師は「北高」という名前で呼び、地域にも定着している。元々は真っ白だった2つの校舎も、時の流れを感じさせるほどにくすんでいる。体育館だけは数年前に改修され、新しさを取り戻していた。北高は、四方を住宅に囲まれた立地の、日本中のどこにでも存在する「ありきたり」な高等学校であった。


 生徒は、地元から通っている学生は少なく、半分は電車で通っている。学校から東に約1km行くと、急行が停まる駅があり、数駅をはさんで巨大ターミナル駅と直結している。学生はその駅を利用して通学している。


 北高の敷地は、だいたい正方形に近い形だ。東側に正門があり、その他に完全に封鎖された西門と、時折使われる南門とがあった。登下校はすべて正門で行われている。


 左右を何本もの桜の木に挟まれた正門を入ると、コンクリート舗装の道がまっすぐ続いている。入学式にはとても写真に映える景観をしているが、今の季節は新緑の葉を茂らせている。


正門から伸びる道は、右に体育館、左はプールに挟まれており、そのまま歩き進めると1号館の校舎に突き当たる。正門から見て、1号館の右側は2つの渡り廊下でつながった2号館、左にはグラウンドがある。校舎は2つとも4階建てで、1号館は普通教室を中心、2号館は音楽室や図書室などがある。



 この物語の主人公は、1号館4階の「1-2」教室に座っていた。教室一番後ろから3つ目の、左にグラウンドが眺められる窓際の席であった。右手には水色のシャーペン、左腕で頬杖をつき、目はグラウンドの女子の体育に向けられていた。



 彼の名前は、清四郎という。



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