第2話 慣れ
☆本日の登場人物☆
主人公:彩久 那月
ピピピピ
アラームの音と共に起きる。
「…もう、朝か」
と言っても両親が起きるまでには時間がある、少し考え事をしよう…
2年程生活して、大体のことは分かってきた
この世界ではいわゆる”異能力”がある。
だが、異能力が全てではなく、ちゃんと努力できるらしい。
どういうことかというと、異能力以外に”術”がある。
その術は3つに分けられていて、1つ目は「魔術」2つ目は「心術」3つ目は「干渉術」。
1つ目の魔術は単純、前の世界でも想像されていた魔法が使える。あらとってもロマン。
そして、属性ごとに分かれているらしい。基本属性は火,水,光,闇の4つだ。
そして2つ目の「心術」だが、これは心理だ。人の心を揺さぶり、自分の好きなように人を動かせる。正直怖いし、強い。
最後に、3つ目の「干渉術」。これだけ3文字で語呂が悪いが、気にしないでおこう。そしてこれは、文字通り”干渉”できる。何に干渉できるかといったら、それは人によって違う。極める道、生まれつき、自分に合うもの。極めた者は”世界”に干渉できると言われている。
と、それぞれこんな感じなんだが、まあここから分かりそうだがこの世界では戦闘が多くある。
そして、その道を極めた者は「星の術使い」と言われる。謎にロマンチックである。誰もが「星の術使い」を目指す。そして星の術使いはただ強いだけではなく、別の術が1つ使えるようになる。例えば「星の魔術使い」になると、「心術」か「干渉術」のどちらかを手に入れられる。「心術」を選び極め、「星の魔術使い」と「星の心術使い」の称号をゲットすることもでき、そこから干渉術を極めると「星の三術使い」となる。そう、世界中の人間がこの星の三術使いを目指している。星の三術使いになると本当の意味で最強になれるからだ。
適当に要約するとこの世界では異能力以外にも術というものがあって、星の三術使いは最強で憧れられている。こんな感じだ。
じゃあ今度は異能力について話していこう。
異能力は計り知れない数あり、強く見えて弱いもの、弱く見えて工夫すると強いものがある。そして能力は基本術と併用して使うもので、使う術との相性は良い可能性も悪い可能性もある。本当に人間の数だけあるからな、正直説明が難しい。
んで、俺の術と異能力は「心術」と「引き寄せ」だ。
引き寄せってのは、まあ簡単に言えば人間が知らない内どんどんに味方になっていくような能力だ。一見すると強く見えるが、少し失礼な言い方にはなるが弱い人間を仲間にしてもあまり良くはないし、勝手に仲間になられても困る。できれば王族などの権力を持っている人間がいいが、俺の家系がいくら高貴とはいえ会うわけなさそうだ。
それはそうと、この世界では術舎…前の世界での学校みたいなものがあるらしい。ただこれはある程度家で術を教わってから行く場所だ。高貴な家庭で俺が求められたのは世界最高峰である東翠異術術舎という場所だ。ここには文字通りの”強者”しか居ない。世界中の人間が求め憧れる場所を高貴な家系のここで求められるのは当たり前かもしれないが、正直荷が重すぎる。
しょうがないことはわかっているが、こうも期待されると少しプレッシャーに押されてしまう。
って、早朝から何を考えているんだ俺は。もう両親が起きる時間だ、リビングに行かなければ。
見ておくと面白いかも?っていう豆知識
那月の心術は少し特殊