コカトリス討伐
巨大な鶏の周りはその巨体がなぎ倒した木々達の
残骸で溢れその間が大きなサークルとなっていて
まるで、ここが自分の陣地だと言わんばかりに鶏が
口から毒液を吐き出しながら陣取っていた。
「おいおい図体がでかいだけの鶏さんよー、
ちょっとここで死んでくれや!」
俺は鶏改めコカトリスに叫びながら向かいやつの頭
目掛けて飛んだ。コカトリスは急に現れた俺の姿に
驚き一瞬ビクッ!とした後、すぐさま俺に毒液を
吐き出して来た。俺は寸前で避けやつの頭に剣を
振るう。しかし俺の剣はやつの目の上を軽く
かすったぐらいだった。やつがその巨体とは
裏腹に身軽に動いたからだ。
「おいおいその巨体で意外と身軽なのかよ
せこいな。まー、でもかすればこっちのもん
だけどな。」
俺はニヤッと笑う。俺のファントムはかするだけ
でも致命傷になりうる。やっぱりチートだと振るう
度に思う。コカトリスは今の俺の攻撃で麻痺に
かかったみたいで。とても動きづらそうにしている
「おいおい、麻痺程度で動きづらくなんなや。
これからもっと辛くさせてやるからよう!」
いくら身軽だと言っても麻痺になってしまいその
身軽さを奪われてしまったコカトリスはその後
ただ俺に好き勝手に切られるだけの的となった。
そもそも俺は空を滑空することが出来るので、
身軽さでもコカトリスに勝っていたわけだ。
それなのに、その俺にそもそも負けていた身軽さ
さえとらえ、ただでかいだけの図体が残り、本来
驚異になり得る毒液もコカトリスの口からしか
放出出来ないので、それさえわかって滑空で
コカトリスの顔の前にさえでなければ喰らうはず
もなく数分後にはコカトリスはあっけなく、
麻痺、猛毒、酩酊、火傷、凍傷の状態異常に
かかったうえでファントムの攻撃により瀕死の
状態へとなっていた。俺はそんなコカトリスよりも
高い位置に滑空して、頭目掛けて剣を振るう。
「じゃーな。図体だけの鶏よ!」
俺の剣はなんの抵抗もないコカトリスの頭を首から
すっぱりと切断したのだった。
「ふー、大分あっけなかったな。まー、そもそも
俺のレベルもこのフィールドに似合わないぐらい
高いし、何よりファントム達のおかげだな。」
俺はファントム達にお礼を言って、ファントムを
収める。それと同時にコカトリス討伐のアイテムと
経験値を手に入れ、俺は暗い道を1人寂しく街に
帰るために歩くのだった。




