サブジョブ
ガイン兄弟が俺たちの誤解をプレーヤーの前で
解いてくれたこともありあれから誰かに難癖を
つけられることもなく無事に噴水前から出ることが
出来た。
「アイシャこれからどうする?」
「そうですね。とりあえずイベントアイテムと
何が交換出来るか確認しますか?」
「うん?そういえば交換できるって言ってたな
1位になったことが驚きすぎて忘れてたよ。
確かウィンドウから確認出来るんだよな。」
「はい。確かそうだったはずです。」
ウィンドウを操作して交換アイテムを確認してみる
「あー、基本はサブジョブで使う素材アイテム
だったり、サブジョブの装備だったりだな。」
サブジョブというのは、いわゆるメインジョブ
とは別にプレーヤーが1人1つ就くことの出来る
ジョブで、戦闘には直接関係ないジョブだが、
様々なサブジョブがある。生産系プレーヤーと
言われる人達はこのサブジョブを極めようと
している人達や自分の作ったものをプレーヤーに
売っているプレーヤーのことを指す。
「そうですね。素材アイテムが多いですね。
使う数は多いですが、すごいレアな素材アイテム
もありますね。」
「そういえばアイシャってなにかサブジョブに
ついているのか?」
「私は裁縫職人になってます。あるプレーヤー
さんが作られていたぬいぐるみがあってそれに
惚れちゃいまして私も作れたらなー、なんて
思ってノリでなっただけなんですけど。カイさん
はなにかならないんですか?」
アイシャは裁縫職人だったのか。理由もアイシャ
らしくてすごく可愛い。
「俺か?俺は特にはなってないよ。モンスター
ばかり倒してたしな。」
「そうなんですか。なにか見つかったらいい
ですね。」
「そうだな。なにかいいのがあったらその
職人になってもいいな。」
「なにか見つかったらいいですね。」
「ありがとう。まっ、気長にやるよ。」
「そうですね。ゆっくり見つければ
いいですよね。」
そんな会話をアイシャとしながらダラダラ
していて、今俺たちはイベントアイテムの交換は
とりあえず自分達で今すぐに使うものはないので
一旦保留にして、運営から来ていた手紙を読むこと
にした。そう。ユニークボスモンスターを倒した
時のスーパーレアの防具セットの件だ。俺は
ウィンドウから手紙を読むのだった。




