アーティファクト③
「実験ってどういうことですか?」
「うんうん。カイくん本当ごめんね。
ちゃんと説明するね。えっとねこの剣はね.....」
アイズの説明を聞くと俺があんなふうになって
しまったのはあの剣に理由があったらしく
アイズから聞いた剣の性能などはこんな
感じだった。
伝説級アーティファクトーー「寵姫剣妲己」
効果①所有者以外への状態異常魅了の付与
(確率は相手の状態異常耐性によるが耐性が
ない場合100パーセント。また、相手がこの剣に
触れた回数、時間により確率が、上昇。既に
魅了にかかっている場合は秒数増加などの追加
効果の発動の可能性)
魅了....状態異常の1種で、対象の視野を狭め、
対象にこの効果を付与したものへの異常な程の
執着を義務付ける。
効果②使い魔を召喚することができる。
(使い魔は3種類おり、同時に3匹を出すことは
出来ず、1匹ずつしか出すことは出来ない。
また、使い魔は死ぬことはなく、使用者自身が
死ぬか、使い魔が1度技を使用した時点で消滅
する。3匹とも、再使用時間は3分。)
使い魔①白狐「ホワイトフォックス」
煙を対象に向けて放出し、白い煙で敵を覆う。
使い魔②黒狐「ブラックフォックス」
黒い闇属性の玉を対象へとぶつける。
魔法の威力は使用者のステータスに比例する。
使い魔③紫煙蝶「パープルスモークバタフリー」
一見綺麗な蝶に見えるが、掴むことの出来ない
煙の集合体。相手の状態異常耐性によるが、
50パーセントの確率で対象を混乱、毒の状態に
する範囲攻撃を5回行う。
スキル「全てを掌握するほどの美しさ」
「全てを我が手中に」と唱えることで使用。
剣から複数の目に見えない程度の糸を出し、
対象の身体を思い通りに動かす。
再使用時間18時間。
わーぉ、俺がその説明を聞いて1番にそう反応した
だって、わーぉって言うしかなくない?単純に
効果が強い。そして、俺のファントムに近い
効果だ。だが、俺と違い、俺は決めての攻撃が
ファントムのスキルでしか出来ないのに対し、
アイズは自分で決めての攻撃をいくらでも
持っている。少しでも相手に隙があれば、それは
アイズにとって致命傷を与えるには充分すぎるのだ
それに、魅了というのは簡単にいうとまー、俺が
さっきかかったやつのことだ。まさか、触れた
あの一瞬で魅了にかかるなんて、恐ろしい。
そして、俺はあの時アイズに対して殺意を
持っていたが、本来は剣を持っているアイズの
ことをどうしても守らなければと思わされる
ようになる。まっ簡単にいうと、敵が2人いた
場合、そのうちの一人が魅了にかかったら
さっきまでの味方が自分の敵になっちゃって
突然攻撃をしてくるってことだ。まだまだ、
使い魔などの能力などは未知数だが充分に
強力な能力だろう。俺はアイズへと目を合わせ
「ありがとうございます。でも、そんなこと
俺に伝えていいんですか?まだ、ギルドにも
入っていないのに。」
そういうと、アイズはふふっ、と笑って
「君は本当に律儀だね。別にそんなこと
気にせずにどんな情報でもありがたく貰えば
いいんだよ。その情報がいつ使うか分から
なくてもね?それに、そんな情報ごときで
どうにかなるような人じゃないよ私は。」
その顔は間違いなく、1位のギルドの看板を
背負っている自信と根拠に満ち溢れた
プレイヤーの顔だった




