神速の如く
「よし!総員作戦通りに行くぞ!今回の作戦の
要は彼だ。この中に彼を信じれないものは
いるか!よし。居ないな。ならば皆、彼を信じ
作戦を実行するぞ。総員!作戦開始!!」
アイズが大声でそう叫びみんなが、
「うおぉおおおおおおおおおぉーーーー!!」
と叫びを上げ本格的な先頭が始まる。
防御と陽動のスキルを持っているものが、
巨人を囲い攻撃を受け流したり回避したりして
できるだけダメージを受け流し、それでも
受けてしまったダメージはすぐさま後方支援の
スキルを持っているものが癒す。今回の
パーティーは、防御、陽動が6人、後方支援が
4人、前衛が6人の全16人の聖なる騎士所属の
プレイヤー+俺たちを入れての18人だ。
皆淡々と自分の仕事をやっているようで、
しっかりと周りに気を配り誰かがMPが、なくなり
そうになったりしたら誰が何を言わずとも
どこからともなくアイテムが飛んで来たりする。
さすがはナンバーワンギルドだ。1位の名は
飾りじゃないようだ。まっ、なんて言ったって
あのアイズのギルドなのだから弱いわけが
ないのだが、それに皆とっても空気が良い、
適度に緊張しているが皆この作戦が上手くいく
ことを確信しているかのように誰も誰1人、
仲間を疑っている人が居ない。皆俺の作戦を俺の
ことを信じてくれているんだ。疑っていたわけ
ではないけどやっぱり本当にあぁー、その期待に
こたえなきゃって思う。絶対にあいつを倒す。
防御や陽動がつくった僅かな隙に前衛の人が
惜しげも無く攻撃をぶちかます。中には見たこともない、派手なスキルなどを使っている人もいておそらく
アーティファクトだろう。さすがはナンバーワンギルド
アーティファクトを持っている人たちもひとりや
ふたりじゃない。その攻撃でやつが少し揺れる。
そして大きなためをつくって特大のレーザーを
防御や陽動をしてくれている目の前の仲間に
ぶちかまそうとした。その時、
「それを待ってたんだよ。お前がためを作るのをな!
全てを穿てアキレウス!」
刹那、巨人の真上から突如現れた何者かが、
その体ごと巨人の目ん玉を貫通した。
まっ、それ俺なんだけどね。




