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イベント2日目終了

(深淵のルビー)、それが宝箱に入っていた真紅の宝石

の名前みたいだ。


「うーん。これいらないかな?うん。カイくん

これあげるよ!」


そう言って俺にルビーを投げて来るアイズ。


「えっ、こんなもの貰えないですよ。」


「いや、でもそれ何に使えるか分からない

ものだよ。私も初めてみたもん。説明ぶんにも

引き込まれるほど美しい真紅の宝石としか

書いてないし、私が欲しかったアイテムでも

なかったしね。だからあげるよ。わざわざ

私のあとをつけてきてくれたお礼。」


「えっ!いや、でも、何かイベントで使う

アイテムかもしれないじゃないですか?それに

俺たちは元々ここには来る予定だったので

こんなの貰えないですよ。」


「もう!男だったらドンッと貰っときなさい。

いいんだよ。私が君を気に入った。だから、

私は君に恩を売っておきたい。だから

それをあげる。何に使えるかは分からないけど

何かには使えるだろう。君はそれに甘えてなにも

言わず受け取ればいいんだよ。ねっ!そう思う

でしょ?アイシャちゃんも。」


「えっ、私ですか?はっ、はい。カイさん。

アイズさんもこう言っていますし貰えるもんは

貰っときましょう。また何かで返せば

いいんですから。」


「そっ、そんなに2人が言うんだったら。

わかった。ありがとうアイズ。ありがたく

いただくよ。」


「うん。そう、それでいいんだよ。でもカイ君

私の恩は高いぞー。」


ニヤニヤしながら言うアイズ


「ふっ、少しは遠慮してくださいよ。」


「はははー、嘘嘘まー、またいつか会った時に

でも軽く話そうよ。まっ、すぐ会うことに

なるかもしれないけどね。」


「すぐ会うことになる?」


「あーぁ、すぐ会うことになるさ。君が

もっともっと強くなったらね。実は君の

顔は会う前から知っていたんだよ。」


「俺の?」


「あー、君はこのゲームが初めてばかりの

いわゆるビギナーだろ?でももう

アーティファクトをふたつも所持している。

こんなプレイヤー今までいなかったのさ。だから

君は私のギルドや他の上位ギルドに目をつけられ

ているって訳だ。」


「えっ、そうなんですか。それはなんというか

嬉しいですけど俺は今はギルドに所属するつもり

はありません。アイシャと当分パーティーを組む

つもりですし。」


「カイさん!もしカイさんがギルドに所属する

ことになって私のことが邪魔になったら私との

パーティー勝手に解消してもいいですからね。」


「そんなこと言わないでよアイシャ。俺は

アイシャのと冒険が凄く気に入ってるんだ。

まだちゃん短い間だけどまだまだ、もっともっと

アイシャと冒険したいって思ってるんだから。

アイシャは俺とじゃいや?」


「えっ!全然嫌じゃないです。むしろ嬉しいです

こんな私ですけどこれからもよろしくお願い

します!」


頬を赤らめているアイシャは本当に可愛いかった。


「ごほっ、ごほっ、君たち私がいる前で

イチャイチャするのはやめてくれよ。」



「いや。イチャイチャなんてしてませんよ!

えっと、すいません。質問させてください。俺が

アーティファクトの2つ目を手に入れたのって

昨日ですよ?どうしてアーティファクトを2つも

持っているとバレたのでしょうか?」


「それはね簡単な話だよ。君はひとつ目の

アーティファクトの入手が異常のスピード過ぎ

たんだよ。しかも最初の町での入手だ。

今まで誰にでもチャンスがあったんだ

それを君が簡単に謎をといてアーティファクトを

手に入れたばっかりに上級者プレイヤーは肩を

落としたんだよ。まさかあんなところに

隠しクエストがあったなんて!って具合にね。」


「えっ!でも、俺がどんなクエストでこいつを

手に入れたのか分かってないですよね?」


俺は腰に差している剣に触れて言った。


「いや、それがそうでもないんだよ。ある

プレイヤーが別の始まりの町で君と同じように

同じようなクエストで偶然隠しクエストをクリア

したんだ。それで、そのプレイヤーももちろん

アーティファクトを手に入れてね。彼はそれが

嬉しかったんだろうね。このゲームの掲示板に

情報提供をしたんだよ。まっ、ほぼ自慢話

だったけれどね。それで、いろいろな国の

始まりの町に来た上級者プレイヤーが君を

見かけたんだよ。どう見ても初心者装備の

プレイヤーが見合っていない剣を腰に差している

君をね。それからどこからともなく君の名前

様々な情報がばらまかれ。私みたいな。ギルドの

長たちの中で君は凄くいい優良物件ってことに

なっているんだよ。だから、君はマークされていたんだよ。そしたら君は昨日新しい靴を履いていた。その靴は誰も見たことがないものだった、確証はなかったが、今確信した。その靴はアーティファクトだね。わぉー。」


「そうだったんですか。いつの間にかなんか

俺有名人だったんですね。それじゃー、アイズ

は俺をギルドに誘うってことですか?」


「あー、君がもう少し強くなったら誘うつもり

だったが、やめとくよ。君は当分はギルドに

入るつもりはないそうだからね。他に取られる

心配もないだろう。あー、もし強引にギルドに

入れようとしてくる奴がいたら私の名前使って

いいよ。」


「えっ、いいんですか?」


「あー、私はこのゲームの全てのプレイヤーに

このゲームを楽しくプレイして欲しいんだ。

だから私とフレンドになっておくといい。

ほら申請を送ったよ。」


「えっ、フレンドですか?あっ、ほんと

フレンド申請来ました。」


「あっ、私もいいんですか?」


アイズが何かを操作したら俺とアイシャの目の前に

フレンド申請が来ています。と表示があり。

俺たちはありがたくフレンド申請を許可させて

いただいた。


「うん。これでOKだね。自分のフレンドは

相手に見せれるし、所属のギルドもちゃんと

出てくるからその画面を見せれば大抵は

大丈夫だと思うよ。まっわ他にもちょこちょこ

いいことはあるんだけどね。それはどんどん

使ってみてから学んで言ったらいいよ、」


「はい。本当にありがとうございます。」


「私もなんかついででありがとうございます。

ありがたく使わせていただきます。」


「うんうん。素直にお礼を入れるのはいいことだ

あっ、そろそろ私は用事があるのでじゃっ、これで」


そう言ってなにかの呪文を唱えるとアイズは

消えてしまった。俺達も洞窟を抜けることに

したのだった。

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