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スカイ・K・ローと12の羅針盤  作者: 通りすがりの宇宙人。
1/1

プロローグ

「なぁ、どう思う?」


一人の少年が問いかけた。


「何がだい?」


その問いに、隣にいる少年が答える。


「決まってるだろ?国王が決めた、例の条約の事だよ。」


どこからともなく林檎を取り出し、一口齧ってから少年は続けた。

そして、もう一人の少年に投げる。


「っと。そんな事聞かれてもなぁ。僕に条約なんて物は語れないさ。」


林檎を受け取って、少年は言った。


「そんな事を言っているんじゃぁない。ただ、どう思うか聞いてるんだ。」


「………これはあくまで僕の意見だけどね。まぁ、もう目に見えているんだけれど。」


シャリッと林檎をかじり、飲み込んでから少年は告げた。




「――この国は終わりだ。」




国が終わる時、二人の少年は屋根の上でそんな話をした。

眼下には逃げ惑う人々。

自分の故郷がなくなるというのに、のんきに林檎を齧りながら話していたのだ。

しかし、それほどに少年達は、自分の国を想ってはいなかった。


それどころか、『こんな国……消えてしまえばいい。』とまで思っていたのだ。


これが、5年前の記録。


そこで記録は途絶えている。


しかし、一寸の狂いもない運命の歯車によって、少年たちは新たな(ぺージ)を開くことになるのだ。


その序章はもう、すぐそこにまで迫っていることも知らずに……。



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