第八斬目! 街めぐりの前に
はいこんにちは^^
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「うわぁぁぁぁ!!!!!」
これはやばい、と確信したが最早どうする事もできない。重力に身を任して、
唯一できる全力の叫びをしそのまま背中から落下する。
地面と体が勢いよく接触し、アスファルトが崩れる轟音がとどろ……かない。
か、体が動かな……あれ。難なく動く。しかも激痛もやってこない。
どういうことだ?普通三階の高さから落ちたら無傷ではすまないはず。
それなのに何にも状態変化がおとずれないなんて信じられない。
何が起こったのか訳が分からずとりあえず身を起こすと、
地面の様子がおかしい事に気がついた。アスファルトなのに
乗っかっている感覚は何故だろう、全く堅くはなく、マシュマロの様に柔らかい。
左手の人差し指で突付いて見ると、ふにふにと程良い弾力で
指がやさしく押し戻される。めっちゃ気もちが良いけれどこれはありえんだろ。
まさか、と思いセラさんの方向を見てみると、なんだろう、
こっちを見ながら手を動かし奇怪な動きをしているのが見えた。
重力を十分の一にする魔法を使ってやるとか言っておきながら
マジで何やってんだコイツ。 コイツって言っちゃ駄目か。
めんどくさいけど仕方なく解読する事にする。
てか何で喋らないんだよ。え~と、俺が居る所の地面を指差してから、自分を指差す。
どうやらこれの繰り返しの様だ。
これを俺なりに解釈すると、私にも座らせて?になった。
「何自分も気持ちよくなろうとしてんですか!!俺を殺そうとしたくせに!!」
なんだかイライラしてきたぞ。人を騙して殺そうとするなんて酷すぎる!邪道だ!
「ちょっと!何か誤解してない!?そのアスファルトを
柔らかく変化させたのは私ってジェスチャーしたのよ!?
助けてあげたのになんでそんなにキレるのよ」
と、怒りが沸点に到達した俺に対し少し不機嫌気味に言うセラさん。
確かに俺がいる場所以外は俺が知ってる堅いアスファルトだ。
きっと俺が落ちる地点を計算してアスファルトを変化させ助けてくれたんだろう。
「いや、助けてくれたのはありがたいんですが…こっちとしては
重力を十分の一にする魔法をやってくれると思うじゃないですか。
すっかり安心してたから恐怖感が凄かったんですよ。で、何で嘘ついたんですか?
真面目に答えればもう怒りませんから」
どっちみち助けてくれた事には変わりないし、あまり強く言うのも
フェアじゃないのでここらで許すことにする。もちろん内容次第だけど。
「私って……人の絶望する顔が大好きなのよね。だからかな」
はいアウト。
「ただのドSじゃないですか!俺の命を自分の性癖で弄ばないで下さい!!」
妖艶に微笑みながらそう言うセラさんに全力でツッコム。
まさかそんな不純な動機だとは思いもよらなかった。
「まあまあ。無事だったんだからそれでいいじゃない。」
しかし俺のツッコミは効果が無かったようで軽く流される。
「まあそうですけど…」
もうこれ以上怒っても無駄そうなのがわかってきたので大人しく引き下がる。
「じゃあ解決した所で行こう。の前に、竜一君。街を出歩くならパジャマの
ままじゃあ駄目じゃないかな?一緒に歩く私ですら恥ずかしいんだけど」
と苦笑しながら言うセラさん。確かにもっともなのだが…
「服を買いたいのは山々なんですけど俺、金なんてもってませんよ?」
「それぐらい分かってるわよ。でも安心して。
今回はヴァルガントにやって来た記念として私がおごってあげるわ」
と心配する俺を見て、自信満々に言い放った。
え?いいの!?
ありがとうございました^^